20代に本当におすすめのビジネス書 BEST30

20代におすすめのビジネス書

社会人になって間もない20代は知的好奇心が旺盛で、学びの吸収が早く、その後の30~40代以降の仕事体力の基礎を築く大事な時期です。

「若さ」という武器で多くの新しいことにチャレンジし、まだまだ失敗が許容される時期でもあります。そんな人生の最も重要な時期である20代のうちに、効率良く自分を成長させてくれるのが読書です。

本を読むことで、まだ知らぬ知識を学び、視野を広げ、人生を豊かにすることができます。それはマイクロソフト創業者のビル・ゲイツやApple創業者のスティーブ・ジョブズをはじめ、多くの世界的起業家が証明しています。

では世の中に数多く存在するビジネス書の中で、20代が今こそ読むべきビジネス書はどんな本なのでしょうか。ここでは20代が本当に読むべきおすすめのビジネス書を30冊に厳選して紹介します。それらのビジネス書から学べるポイント特徴をまとめています。今の自分に最適なビジネス書が見つかることを願っています!

1. 20代にしておきたい17のこと (本田健)

『20代にしておきたい17のこと』はタイトル通りまさに20代にオススメしたいビジネス書です。仕事やお金、恋愛などの身近なテーマを取り扱っていて、読みやすさという点では読書初心者でもスイスイ読むことができます。学校や仕事、プライベートと人生のどの場面でも生かすことのできる知識と、今後の人生を決定づける教訓を学んでおいて損はないのでは、という一冊です。

万人に当てはまる「これはしておくべき」という正解は存在しませんし、人によって生き方なんて違うというのもその通りです。一方で、多くの先人が「これはやっておけばよかった」と思っていることがあるのもまた事実です。それを20代前後であらかじめ知っておけば、自分にも選択肢が増え、最適な道を進むことができます。

あすどくくん
お金や時間の使い方、恋人や友人、家族との関わり方、自分に適した仕事の見つけ方や姿勢、自分を磨き上げる方法など人生のあらゆるテーマが網羅されています。20代読書の「まずはここから」という一冊です!
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20代のうちにやっておくべきこと

2. 苦しかったときの話をしようか (森岡毅)

あのUSJをV字復活させたマーケター森岡毅さんが書いたキャリア形成がテーマの『苦しかったときの話をしようか』。自分に向いている仕事がわからない学生、会社選びに悩む就活生、現状の職場に満足していない会社員、転職活動中のビジネスパーソン。つまりキャリア形成が必要な全ての人にとって必読のビジネス書です。著者が就職間近の実の娘のために書いたキャリア論なので、その自然の語り口はとても読みやすいものとなっています。

『苦しかったときの話をしようか』は全6章で構成されており、特に第3、4章が本書の最大の魅力だと感じました。第3章では人の特徴を3タイプに分類し、誰でも実践できる自分の強みの見つけ方を提示してくれます。そして第4章では就職活動や転職活動にも活かせる「自分をマーケティングする」方法を紹介しています。自分にとって最適な仕事を見つけ、人生を通して後悔しない働き方をするためのアドバイスが詰まっています。

就職前の学生はもちろん、すでにキャリアをスタートさせているビジネスパーソンにとっても、長期的な人生設計をするために読んでおきたい一冊です。何歳からでもいいですが、できれば20代で読んでおけばその後の人生が大きく変わること間違いなしのビジネス書です。

あすどくくん
数多くのビジネス書を読んできましたが、自分に最適な仕事選びを助けてくれる本では最も自信を持ってオススメできる必読書です!以下に第3章と第4章の重要ポイントを要約してるので、覗いていってください!
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3. メモの魔力 (前田裕二)

今最も注目を浴びる起業家・前田裕二さんの渾身のベストセラー『メモの魔力』は、著者が人生を通して体系化したオリジナルメモ術が紹介されているビジネス書です。前田さんのメモ術の目的は大きく分けて二つあります。一つは知的生産のためのメモです。これは単に記録として書き留めておくメモにとどまらず、そこから事象の本質を抽象化し、自分の仕事や興味のある分野に応用させるというアイデア生産の役割を持ちます。

二つ目は徹底的に自分を知りつくすための自己分析メモです。「自分が何をしたいのかわからない…」「本当に好きなことはなんだろう…」そう思っている20代は多いのではないでしょうか。就職活動時に「やらされる」形式的な自己分析では、真に自分を理解しているとはいえません。

前田さんは就職活動時にノート30冊以上分の自己分析をしたといいます。今の迷いなき道をひた走る前田裕二という人間はこの圧倒的な自己分析に裏づけされたものだといえます。本当に効果的な自己分析の方法と、1000本ノックのごとく用意されている自己分析1000問を通して、一度早い段階で人生の軸を形成しておきましょう

あすどくくん
20代の方には特に本書の自己分析の部分に注目してもらいたいです。本書を読めば簡単に自己分析にとりかかることができますが、『メモの魔力』マニアのぼくが個人的に「自己分析のよりわかりやすいやり方」や「前田さん愛用のアイテム」をまとめてみました!
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4. 20歳のときに知っておきたかったこと (ティナ・シーリグ)

『20歳のときに知っておきたかったこと』は特に起業家精神を養いたい20代前後の読者にオススメのビジネス書です。「自分には叶えたい夢がある」「世の中を良くしたい」という目標がある人は必ず知っておくべき知見が詰まっています。

著者は全米トップの人気を誇る起業家育成コースを提供するのがスタンフォード大学のティナ・シーリグさんです。本書には、先入観に捉われず常識を破る方法を軸とした起業家精神を育成する具体的な方法が記載されています。実際の授業や企業で実施された課題やその課題解決のプロセスなども豊富に紹介されています。

例えば、「今あなたの手元に5ドルあり、それを2時間でできるだけ増やすとしたら」どのような方法を考えるでしょうか。このような問いを考えるときに、誰でも自分の想像力の限界に直面します。その想像力に限界を設定したり、自分の可能性を否定するのはいつだって自分自身です。

また、成功の秘訣は情熱であり、20代のような若さではその情熱も武器になりと主張する一方で、それだけでは足りないと著者はいいます。これが好きだという「情熱」人より得意な「スキル」それを必要としてくれる「市場」を組み合わせて初めて成功に近づける、ということを教えてくれます。

あすどくくん
今や起業や独立を目指す人だけでなく、ビジネスパーソンならば誰もが常識にとらわれない見識の広さが求められます。自分の限界を取り払って自由に考えるきっかけを本書では得ることができます!
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20代の起業家精神

5. 夢をかなえるゾウ (水野敬也)

『夢をかなえるゾウ』の本の魅力をひと言で表すと「一番ためになって一番面白いビジネス書」です。小説のような物語形式で進むストーリーは、笑って泣けるエンタメ小説としてだけでじゅうぶんに楽しむことができます。しかし本書の真骨頂は、インドの神様「ガネーシャ」がうだつの上がらない主人公に毎日課すお題にあります。

そのお題一つひとつにビジネスパーソンとして大事な意味が込められており、主人公が日々そのお題をこなしていくお話です。この主人公に強く共感し、自分の姿を重ねる人も多いと思います。僕もその一人でした。「靴を磨く」「会った人を笑わせる」「一日何かをやめてみる」など一見真新しさはない教えかもしれません。しかしその真意を考え、実行することで自分の血肉となり、自分を変えることができると主人公を通して教えてくれるビジネス書だといえます。

このような基本的な教えを20代のうちに身につけておくかどうかは、人間として、ビジネスパーソンとして一生の大きな財産となるでしょう

あすどくくん
全てを実行することは大変だと思いますが(ちょっとがんばればできます)、この本を読んでいくつか実行することに大きな意味があると思うのです。読書は基本「読んで満足」の人が多いのが現実ですが、本書は数少ない「無理せず行動を促す」良書といえます!
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6. 働く君に贈る25の言葉 (佐々木常夫)

東レで活躍した佐々木常夫さんの著書『働く君に贈る25の言葉』は特に20代から30代の会社員にとっては学ぶことの多いビジネス書です。仕事や人としてのあり方の本質が語られているため、どのような職種でも業界でも応用できる内容です。若いうちに実践しておけば将来大きな財産となる教えは、一読の価値ありです。

ぼくが『働く君に贈る25の言葉』には他の本にはなかなかない、大きな説得力があるという読後感を持ちました。それは著者のこれまで歩んできた背景にあります。佐々木常夫さんは大企業の東レに入社し、同期トップで取締役に登りつめた方です。しかし佐々木さんの場合は家庭の事情もあり、仕事をする時間や環境などに大きな制限があったそうです。

肝臓病やうつ病を抱える妻の看病や自閉症の長男を含めた3人の子どもの育児、家事。それらをこなす必要から定時の18時には仕事を切り上げる必要があったそうですそんな環境の中で仕事の効率化を最大限図り、成果を残し続けるというのは並大抵のことではないはずだと、本書を読んでひしひしと感じました。

そんな佐々木さんが本書で教える働き方には、効果的なタスクマネジメント術から上司との付き合い方まで幅広い網羅性があります。人としてのあるべき姿や20代のうちから心がけたいプライベートの過ごし方などもまた、苦楽を味わった長年の人生経験に基づく貴重な教えです。

あすどくくん
著者の佐々木常夫さんが、社会人になったばかりの甥に向けて書いた内容でもあり、身内に対する親身な言葉の数々はぼくの心にも刺さりました。
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新卒や20代の仕事術

7. これからの会社員の教科書 (田端信太郎)

『これからの会社員の教科書』は、仕事をする上でいつの時代も変わらない大切な姿勢と現代の環境にアップデートされた最新のノウハウが融合されたビジネス書といえます。

著者の田端信太郎さんはNTTデータに入社し、リクルート、livedoor、LINE、ZOZOとその時代の波に乗った企業を渡り歩いてきた、まさに「最強のサラリーマン」です。田端さんはSNSなどで過激な発言をする「炎上マーケター」と認識する人も多いようですが、あのような派手なマーケティングができるのは、実はビジネスパーソンとしての基礎力がしっかり土台にあるからだと『これからの会社員の教科書』を読めばわかるはずです。

例えば本書では「礼儀をわきまえる」「単純作業を積み重ねる」ことの重要性が説かれています。これは「常識だから」というような表面的な理由ではなく、合理的な理由に基づく主張なのです。スーツを着ないという選択肢もありでしょうし、つまらない作業をテキトーにやりすごすこともできるでしょう。しかし、自分が損をしないためだという認識をもてば、仕事に対する姿勢や価値観が変わるはずです。

あすどくくん
『これからの会社員の教科書』を読んで、20代からビジネスの世界のパスポートともいえる「ルール」「マナー」「お作法」という基礎知識をしっかり固めていきたいですね。
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田端信太郎の若手仕事術

8. ゼロ秒思考 (赤羽雄二)

『ゼロ秒思考』は、コンサルティング・ファームのマッキンゼーで14年間活躍した赤羽雄二さんのベストセラービジネス書です。「ゼロ秒思考」というのは、瞬発的に頭の中を整理し、考えを深めていく思考方法です。

「ゼロ秒思考」の「ゼロ秒」とは「瞬時に現状を認識し、瞬時に課題を整理し、瞬時に解決策を考え、瞬時にどう動くべきか意思決定できること」です。

これを可能にするのが本書で紹介されている高速メモ術です。用意するものはA4用紙とペンだけです。この「ゼロ秒思考メモ術」を簡単に説明すると、ある問題や悩みに対して思いつくことを1分という制限の中で1枚の紙に書きなぐっていきます。それを1日10枚書いていくのです。

時間をかければ良い解決策やアイデアが生まれるというケースは稀で、集中した最初の1分に生み出せるアウトプットの質は非常に高いものです。スピードと量こそが思考を深めるために重要だと本書を読めば理解できるはずです。

あすどくくん
しっかり自分の手を動かして「ゼロ秒思考」が実践すれば、頭が良くなり、気持ちも整理され、不安が解消されるということですね!
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『ゼロ秒思考』赤羽雄二

9. ソース (マイク・マクマナス)

今では当たり前のように聞く「好きなこと・やりたいことを仕事にすべき」という考えは、本書『ソース』によって1999年にはすでに主張されていました

お金のため、家族のため、マイホームのために働く。そのためには良い大学に入り、良い会社に入らなければいけない。そんな価値観は前時代のものであり、あなたの人生の正解ではけっしてないのです。著者はもしかするとそのような状況にあるあなたに、こう述べます。

自分のしたくないことのために無理するのはやめましょう。中途半端な人生を受け入れる必要はありません。毎日あくせく働いた代償として、途方もない疲労感にさいなまれる生活はもうやめましょう。」

本書では、好きな仕事の探し方から、好きなこと実際に生活に落とし込んでいく方法までが実践的に解説されています。20代のうちに自分の好きなことややりたいことを理解し、仕事につなげることができていれば、それはその後の人生で大きなリードになることが間違いありません。『ソース』を通して、一度本気で自分の内側と向き合ってみましょう!

あすどくくん
正直あまり知られているビジネス書とはいえませんが、「やりたいことを見つけたい」「自分らしく仕事をして生きていきたい」と思うぼくにとっては最良の本でした。
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ソース

10. チーズはどこへ消えた? (スペンサー・ジョンソン)

『チーズはどこへ消えた?』は「1時間で読めて10年使える」と帯にも書かれている通り、最も簡単に読めるビジネス書かもしれません。実際は1時間もかかりませんでしたが、学ぶことは明確で本質的なことでした。それを一言で表すと「変化にどう向き合っていくか」です。

本書はストーリー形式で展開されます。小人のホーとヘム、ネズミのスニッフとスカリーの4キャラクターが登場し、迷路の世界でチーズを探す物語です。苦労して見つけたチーズがある日突然なくなってしまいます。ネズミや小人にとってチーズというのはもちろん、食料という命に関わる大切なものですが、このチーズは現代のぼくたちからしたら、お金であり、愛であり、健康であり、その他その人が大事にしているものに当てはまるでしょう。

当然ネズミも小人も戸惑うものの、両者の反応は分かれます。ネズミは何も考えず、いつも通り新たなチーズを探す旅に出ますが、小人は現実を受け入れられず、慣れ親しんだその場所を離れられません。この変化が激しい現代において、自分がどう対応していくべきかは、何よりも重要なビジネススキルです。

あすどくくん
読書をあまりしないという20代の方にもオススメです。ぜひ本書を皮切りに、読書の世界に足を踏み入れてみませんか?
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チーズはどこへ消えた?

11. 伝える力 (池上彰)

20代にとって最初に身につけるべき能力であり、生涯重要になるビジネススキルが伝える力です。その基礎を手軽に学べる本が、あの池上彰さんの大ベストセラー『伝える力』です。どんな複雑なニュースも誰もが理解できるように解説する池上さんの伝える力から、ぼくたちが学ぶべきことはなんでしょうか。

上司や取引先とのコミュニケーションやプレゼンに求められる「話す力」、メールや報告書、企画書などのビジネス文書を正確に作成する「書く力」そして顧客などに寄り添う「聞く力」。これらは20代の最初から身につけるべきスキルであり、その全ての「伝える力」のノウハウが本書に詰まっています。

相手に伝えるためには自分がしっかり理解できていないといけないというような本質的な姿勢から、使用を控えるべき言葉、読書によって伝える力を鍛える方法などまで幅広く網羅されています。

あすどくくん
社会人になったばかりのころは、特に「書けない」「話せない」で悩むことは多いものです。しかしそれは基礎を知らないからにすぎず、けっして難しいことではなかったんだと今ならわかります。
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12. 科学的な適職 (鈴木祐)

『科学的な適職』は膨大なデータに裏付けられた仕事選びのヒントを教えてくれるビジネス書です。本書は著者の鈴木祐さんがこれまでに読了した10万本の科学論文と学者や専門医に行った数々のインタビューがもとになっており、紹介されている適職を見極める方法はその根拠が明確です。大きく分けて5つの章から構成されていて、自分に合った仕事を見つけるヒントから、今の仕事のやりがいの見出し方まで解説されています。

本書が目指すゴールは、「みなさんの仕事選びにおける意思決定の精度を高め、正しいキャリアを選び取る確率を上げ、最終的に「人生の後悔」を限界まで減らすこと」だといいます。

また、就活生などに役立つ仕事選びのヒントに加え、すでに仕事をしている社会人の立場から印象深かった点を述べると、今やっている仕事のやりがいの再点検の方法が記されている部分が魅力的だと感じました。「ジョブクラフティング」という手法が紹介されており、自分の現在の仕事に新しい言葉で意味づけをしていく作業です。現状に不満を持っていて転職を考えている人も、今一度改めて仕事の目的や価値観を自分に問い直すことで、将来の後悔をなくすことができます。

あすどくくん
この「ジョブクラフティング」の具体的な手順と方法を以下にまとめました!ぜひ興味がある方は、参考までに覗いていってください!
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13. ゼロ (堀江貴文)

『ゼロ』はホリエモンこと堀江貴文さんの数多くある本の中でも、「原液」が最も濃い内容のビジネス書だと思っています。2006年に逮捕され、2011年から2013まで服役生活を送り、出所直後に出版されたのが『ゼロ』です。

ビジネスの最前線を走り続け、この時代にもっとも適した自由な生き方をしているのは紛れもなく堀江さんでしょう。ロケットを飛ばしたり、和牛を食べたり好き放題やっている堀江さんから、20代が学ぶことはあるのかと疑問を持つ方もいるでしょう。その答えはもちろんイエスです。ぼくはこの言葉が大好きです。

物事の出発点は「掛け算」ではなく、必ず「足し算」でなければならない。まずはゼロとしての自分に、小さなイチを足す。小さく地道な一歩を踏み出す。ほんとうの成功は、そこからはじまるのだ。」

どのように自分に合った仕事を見つけるか、どのように自信を持ち、大きな成果を残すか。仕事について大事な本質は全て本書に詰まっていると言っても過言ではありません。特殊な生き方をしているように見える堀江さんですが、実は誰もが見習うべき姿勢が『ゼロ』には書かれています。

あすどくくん
『ゼロ』から特に重要だと思うポイントを以下にまとめました。これを読んで興味を持ったら、ぜひ本書を実際に手にとって読んでみてください!
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『ゼロ』 堀江貴文

14. 2020年6月30日にまたここで会おう (瀧本哲史)

『2020年6月30日にまたここで会おう』は2012年6月30日に東京大学で行われた伝説の講義とも呼ばれる内容を本にしたものです。同時に、瀧本哲史さんがこれまで生涯を通して伝えてきたメッセージのエッセンスが詰まったような本だともいえます。

著者の瀧本哲史さんはエンジェル投資家としてベンチャー企業の成長を助け、経営コンサルとしても活躍され、京都大学客員准教授として若者の教育にも貢献してきた方ですが、2019年に病のため47歳という若さでこの世を去りました。

瀧本さんはいくつもの名著を残していますが、20代が最初に読む瀧本本は『2020年6月30日にまたここで会おう』であるべきだと思います。瀧本さんは「若者にこそチャンスがある」「自分の頭で考えて生きていけ」というようなメッセージを若者に対して送り続けてきました。

本書ではそもそもの考えることの重要性から、考える力の養い方世の中の構造をわかりやすく伝えてくれます。それはぼくたちが今後を生き抜くための「武器」を身につけられるようにするためです。本書を足がかりにぜひ瀧本さんの他の本にも興味を持ってもらえると嬉しいです。

あすどくくん
『2020年6月30日にまたここで会おう』の中でも「言葉」と「行動」の重要性に焦点をあてて、要約したのがこちらです↓瀧本さんの名言の数々を体感してみてください。
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『2020年6月30日にまたここで会おう』瀧本哲史

15. 自分のアタマで考えよう (ちきりん)

20代がまずはじめに身につけるべきは、あらゆるビジネススキルやテクニックの根底にある「自分の頭で考える力」です。さまざまな問題に独自の視点で切り込む著述家ちきりんさんの『自分のアタマで考えよう』はまさにそんな力を養うきっかけにするのにベストなビジネス書です。

周りの意見や合理的でない「常識」などで思考が停止している人は世の中にたくさんいます。「言われたからやっている」「常識だから当たり前だ」そう考えた時点で、あなたの脳は止まってしまいます。自分の頭で考えることは、イノベーションにつながる問題発見や、決定的な課題解決、騙されない意思決定などにもつながります

しかしいきなり「考えろ」と言われても、何をどう考えればいいのかわかりません。本書では、「知っている」と「考える」の違いという基礎から、知識を洞察につなげる仕組みづくりの方法などの応用までを解説してくれているのです。

あすどくくん
個人的に本書はできれば学生のうちに知っておきたかったと思うビジネス書です。だからこそこれを見て考えることの必要性を感じた20代は今すぐ読んで見てほしいのです!
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『自分のアタマで考えよう』ちきりん

16. 7つの習慣 (スティーブン・R・コヴィー)

不朽の名作『7つの習慣』は、1989年にアメリカで出版され、世界的に3,000万部(日本だけでも200万部)を売り上げるという、今や世界的に最も有名なビジネス書であり自己啓発本といえるでしょう。

ぼくがこのビジネス書で抱いた印象は「あらゆるビジネス書で言ってることがこの本に詰まっている」という驚きでした。この本は20代後半で読んだとしても、学びを自分のものにするためにその後も繰り返し読む「一生もの」の本になるでしょう。

タイトルの通り、成功するための人格を形成するために身につけるべき7つの習慣が提示されています。第1の習慣から第3の習慣は「私的成功」つまり「私」に焦点を絞り、まずは自分自身が自立することの重要性を教えてくれます。第4の習慣から第6の習慣では、「公的成功」つまり「私たち」という相互依存の人間関係にフォーカスしていきます。そして最後の第7の習慣で、全ての習慣にさらに磨きをかけ、自分の人格を育んでいくという流れになっています。まずは全ての土台になる第1の習慣を読んで、共感できたらぜひ本書を読んでみることを強くオススメします!

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17. 地頭力を鍛える (細谷功)

細谷功さんの代表作『地頭力を鍛える』はどんな仕事でも通用する「考え方の本質」を学べる内容なので、仕事に慣れてきた20代後半のビジネスパーソンにこそオススメのビジネス書です。

著者の細谷さんは考えることの重要性をとてもわかりやすく解説した本をいくつも出版されていますが、中でも本書は思考の基礎的な力が身につくような構成になっています。その肝はタイトルのとおり「地頭力」です。

地頭力とは簡単に説明すると、結論から考える「仮説思考力」全体から考える力「フレームワーク思考力」単純に考える力「抽象化思考力」の3つから構成される思考力です。この地頭力さえ鍛えておけばあらゆる仕事やプライベートにおける問題解決のスピードとクオリティが向上するはずです。

社会人になって、仕事を通してこのような思考力を鍛えている人もいるかもしれませんが、そうでない人はこの本で効率的に学んでいきましょう。20代後半ならまだ間に合います!

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18. 転職の思考法 (北野唯我)

20代後半というのは転職を考える人も増えてくる時期です。特にこれからの時代、転職は誰もが経験する可能性のある、ごく当たり前なキャリアの選択肢です。北野唯我さんの『転職の思考法』は、転職という特定されたテーマを取り扱っていながらも、社会人になったら誰でも知っておくべきキャリアプランの知識が詰め込まれたビジネス書です。

本書はストーリー形式で読みやすく、ありふれた30歳のビジネスパーソンが主人公なので身近に感じやすい印象です。自分の価値を知りその価値を高める方法というのは、転職を今すぐ考えている人でなくても役立つ汎用的な知識です。

「いつでも転職できる状態」をつくること、つまり自分のマーケットバリューを理解し、高めることはどんなビジネスパーソンにとっても大切です。自分の会社の中での価値だけを考えていては、他の場所ではその価値をじゅうぶんに発揮することはできません。もっと広い世の中の市場から見た「技術資産」「人的資産」「業界の生産性」に着目する必要があります。(これについては以下に詳しくまとめました!↓↓)

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19. ニュータイプの時代 (山口周)

山口周さんの『ニュータイプの時代』は、今後価値の高まる生き方についてまとめたビジネス書で、この時代の過渡期にこそ読みたい一冊です。本書では従来型の価値をもったオールドタイプとこれから求められる人材ニュータイプを比較して解説します。

モノや解決策ばかりが溢れ、「意味」や「問題」を見出す能力が希少になってきているこの時代において、生き残れるのは従来型の価値をもったオールドタイプの人間ではなく、ニュータイプの人間だと著者の山口周さんは主張します。

かつての資本主義社会では従順で、論理的、勤勉で責任感の強い人が優秀な人材と評価されてきました。しかし、今後は自由で直感的でわがままで好奇心旺盛な人材、つまりニュータイプの人間の価値が高まるといいます。

ありふれたコモディティ人材にならないために、ニュータイプの新時代を生き抜く思考や行動様式を知る必要があります。20代にとって今最も重要視すべき姿勢を学べるこれからの必読書です!

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20. 新・独学術 (侍留啓介)

どんな知識やスキルも、この変化が激しい時代ではいつ役に立たなくなってしまうかわかりません。そんな時代に必要なのは、いくつになっても新しいことを学び続けることです。そこでビジネスパーソンが効果的に勉強をする際に身につけたい独学術を紹介しているのが、マッキンゼー・アンド・カンパニーで経営コンサルティングに従事した侍留啓介さんの『新・独学術』です。

侍留さんのことは知らなかったのですが(失礼ながら)、本書の帯に書いてあるあの知の巨人・佐藤優さんの絶賛の言葉を見てこの本を読もうと決めました。「ビジネスパーソンにとって本当に役に立つ最良の参考書。一段階上のキャリアを望む人は必読」これは読むしかない!と。

現在自分が就いている仕事に役立つ勉強はもちろんそうですが、著者はより根本的な「知識」と「論理」こそ独学によって鍛えるべきテーマだと主張します。知識とは「より多くの物事を認識したり適切な判断を行ったり」するためのもので、論理とは「知識と知識を組み合わせ、新しい概念を提示するための接着剤」を指します。

ぜひビジネスパーソンとしての土壌をしっかり築きたいという方には、独学の指針となるこの一冊をオススメします!

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新・独学術

21. 武器としての交渉思考 (瀧本哲史)

ビジネスの世界で助けとなる強力な武器の一つが交渉です。瀧本哲史さんの『武器としての交渉思考』では、人を動かす交渉術の基本がわかりやすく解説されています。本書で取り扱う交渉は、堅苦しい話し合いのようなイメージのものだけでなく、より広い意味で捉えられています。

子どものお小遣いアップのお願いや同僚へちょっとした仕事をお願いするときにも交渉が必要ですし、取引先との商談や会社との条件交渉などの機会も20代後半にもなれば増えてきます。

本書の交渉術を理解することができれば、さまざまな人からの協力を得ることもできますし、結果的にWinWinな人間関係を築くこともできます。本当の交渉術は、相手のことも考えるものだからです。また、交渉の基本テクニックを理解していれば、他人との交渉事で知らず知らずのうちに騙されるとこともないでしょう。

『武器としての交渉思考』の基本的な交渉テクニックを以下にまとめているので、ぜひ興味がある方は、参考までに覗いていってください!

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『武器としての交渉思考』瀧本哲史

22. 武器としての決断思考 (瀧本哲史)

20代のビジネスパーソンが読むべき著者の一人が瀧本哲史さんです。同一シリーズの『武器としての交渉思考』は交渉をテーマにしたものであり、本書『武器としての決断思考』は正しい意思決定の方法を取り扱ったビジネス書です。

進学か就職か、企業か起業かフリーランスか、家は買うべきか賃りるべきか…人生にはあらゆる局面で重大な意思決定を迫られます。そして自分としては将来後悔しないための選択をしたいものですよね?

本書では、賛成意見と反対意見を戦わせる「ディベート思考」に基づき、正しい問いの立て方、メリット・デメリットの比較方法、さらに説得力をもたせる反論のしかたなどを通して意思決定の方法が解説されています。具体例とともにわかりやすく解説されているので、簡単に自分の直面している悩みや問題に応用することができます。

特にメリット・デメリットを比較するというプロセスがこの「決断思考」の真骨頂だと思い、要点をまとめてみました↓↓

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武器としての決断思考

23. 金持ち父さん貧乏父さん (ロバート・キヨサキ)

20代のうちに学んでおく最重要科目の一つが「お金」です。一生を通して大事なものなのに、なぜか学校ではお金の稼ぎ方や資産形成について教えてもらうことはありません。できるだけ早いタイミングで正しいお金の知識を身につける必要があり、オススメのお金の入門書が『金持ち父さん 貧乏父さん』です。

収入を増やす、または出費を抑える節約術などに関する書籍はたくさんあります。しかし収入を増やそうとして、もしくは節約しようとして、お金持ちになれた人はどれくらいいるでしょうか?

本書には長期的に裕福になるための本質的な教えが書かれています。著者のロバート・キヨサキさんが、実の父である「貧乏父さん」と友人・マイクの父「金持ち父さん」という2人の人物に受けた影響をもとに構成されています。生活のために必死で働くよりも、生活を切り詰めて貯金に回すお金を増やす努力をするよりも先に学ぶべきことがあります

本書を読んだ方であれば、以下の質問には簡単に答えることができます。その答えが代表的な「お金持ち」になるための知識なのです。

家は資産でしょうか?それとも負債でしょうか?

以下の記事に『金持ち父さん 貧乏父さん』についての要約を載せています↓↓

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金持ち父さん貧乏父さん

24. 道は開ける (D・カーネギー)

世界中で最も読まれるビジネス書の一つであるカーネギー著『道は開ける』は、大きな困難にぶつかる可能性のある20代後半にこそオススメしたい一冊です。主に個人の「悩み」に焦点を当て、誰もが抱く悩みを解決する方法または未然に防ぐ方法が紹介されています。

「悩みの原因を根本から突き止め、悩みを克服するための具体的な方法を解き明かした不朽の名作」と帯に書かれていますが、まさに悩みを解決するために書かれた本の原点ともいえるでしょう。7章に分かれて28もの教えが収録されていますが、具体的な悩みの解決方法から、そもそも悩みに振り回されないメンタルの持ち方まで、欲しいところに手が届く内容となっています。

本書の魅力は、もやもやしてあいまいな悩みというものを「分析する」というアプローチ方法にあります。自分の中にあるストレスなり不安なりを言語化し、それらをしっかり認識したのちに、根本的な原因に働きかけていく解決策を考えていきます。この基本的な解決法を身につけておけば、どんな困難に出会っても対応できるはずです。ぜひ偉大なる先人の知恵を活かしましょう。

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道は開ける

25. 神・時間術 (樺沢紫苑)

仕事に慣れてくると同時に、仕事の質も量も変わってきます。転職をした人は新しい業務に追われるでしょう。人付き合いも増えます。育児や家庭の諸手続きなどでも忙しくなります。20代後半は、10代とはまた違った意味で自分の時間が限られてくる時期でもあります。しかしそんな中でもまだまだ効率的に時間を使える余地があると教えてくれるビジネス書が『神・時間術』です。

精神科医という職業だけでも多忙を極める本書の著者、樺沢紫苑さんは病院診療だけでなく、作家活動やYouTube、ブログ、講演会など多様な分野で活躍されています。さらに仕事だけでなく、プライベートの充実度も圧倒的で、本当に1人の人間の活動量か疑いたくなるほどです。その公私ともに圧倒的成果を残せているのは、「神・時間術」によるものなのです。

朝・昼・夜の各時間帯では、人間の集中力は異なります。そんな時間毎の性質を上手く使って、生産性を最大化できるようなコツがいくつも紹介されています。科学的根拠に基づいて紹介されているだけではなく、著者本人の経験にも基づく時間術なので、説得力も段違いです。質の高い時間の作り方から、時間の使い方まで、時間術についてはこれ一冊で十分に学べます。

何か新しいことやずっとやりたいことができない言い訳に「忙しい」「時間が足りない」と言うのはもうやめにしましょう!

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26. 嫌われる勇気 (岸見一郎/古賀史健)

20代後半ともなると、仕事での失敗や人間関係の悩みなどさまざまな問題に直面します。そんな問題と向き合うために、メンタル系のビジネス書も読んでおきたいものです。知っている方も多いと思いますが、特にオススメが『嫌われる勇気』です。

『嫌われる勇気』はフロイト、ユングと並び、心理学の三代巨頭と称されるアルフレッド・アドラーが創設した心理学「アドラー心理学」に基づいた本で、当時まったく新しいとされていた心理学は、現在僕たちが生きるこの時代にこそ助けとなってくれるような学びを与えてくれます。

本書は青年と哲人の対話で進んでいく小説のような構成になっています。幼い頃から自信が持てず、学歴や容姿についても強い劣等感を持っている青年に、哲人はアドラー心理学に基づいてアドバイスを送ります。今抱えている悩みについて「具体的な処方箋」のような答えをくれるのがこのアドラー心理学なのです。

タイトルから「好きなように生きて、他人に嫌われたって構わない」という主張に捉えられがちですが、アドラー心理学はけっして「嫌われろ」と言っているのでありません。どんな辛い経験も、劣等感を抱いた今の自分も、原因は自分にあります。例えば身長が低いという一見個人的な悩みでさえ、それは自分が誰かと比較して「低い」と思っているからにすぎません。

アドラー心理学の新しい考え方は衝撃が大きいと感じる人もいると思います。実際に自分もカウンセリングを受けている気持ちで読み進めてみると得るものは大きいはずです。

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27. 読書の技法 (佐藤優)

この記事の冒頭でも述べた通り、20代の過ごし方は人生全体を考えたときにもっとも重要です。そして読書は費用対効果が抜群の自己投資です。一方で間違った読書のしかたでは、なかなか良い学びは得られないかもしれません。本の読み方は千差万別でいいと思いますが、世の中にはあまり質の良くない書籍が溢れているのも事実です。いかに上質な本を選び、読む価値のある本に時間をかけられるかが鍵です。

そんな選書力と本当に自分の身になる読み方を教えてくれるのが、現代の知の巨人とも称される佐藤優さんの『読書の技法』です。多い月は500冊もの本を読むという佐藤さんですが、本書でもその速読術は披露されています。大きく分けて熟読・速読・超速読の3つの本の読み方が紹介されており、目的によって読み方を変えることが重要です。

質の良い本や自分が好きだと思った本を時間をかけて熟読するのは言うまでもないでしょう。しかしそのような本をどのように見極めるかというと、まずは超速読と呼ばれる「下読み」をします。本来速読というのは内容を頭に入れるためではなく、時間をかけて読むべきか否かを判断するために使うべき読書法です。

そして良質な本が見つかれば、読書ノートを作成してしっかり自分の知識として吸収することができます。佐藤さんが読書において重要視する「読書の要は基礎知識をいかに身につけるか」ということと「生涯読むことのできる本の量は決まっている」という2つの命題を、見事解いてみせるのが本書です。一生ものの読書術を身につけたい方は必読です!

以下に読書術の方法を要約しているので、もう少し詳しく知りたい方は参考にしてみてください。

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『読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門』佐藤優

28. 独学の技法 (山口周)

今持っているスキルや知識はいつ役に立たなくなるかわからなくなるほど激変の時代を迎えています。正解がない問題に立ち向かうには、基本的な教養が必要になってきます。このような理由から社会人になってからの勉強の重要性はそれまでよりはるかに高まっています。

そして独学こそが最も効率的な勉強方法だといえます。しかし具体的にどう勉強するかを知っていないと、その独学のメリットを活かしきれません。外資系コンサルの山口周さんが独学についてまとめた『独学の技法』はまさに現代の社会人の必読書です。この時代における独学の必要性はもちろん、独学の戦略の立て方、インプットの仕方、知識を実用的に使う方法などを体系的にまとめた一冊です。

オリジナリティのある人材になるためには、人とは異なる知識を身につける必要がありますし、その知識を必要に応じて自由に使う能力も必要です。そんな勉強の方法が具体的に解説されているのです。

また本書の最終章では、リベラルアーツの11ジャンルにおける、山口さんのおすすめ著書が紹介されています。各分野で入門書から専門書までピックアップされているので、あなたの興味や専門性に合った本が見つかるはずです。まずはリベラルアーツ・教養の基本科目についての勉強からはじめましょう!

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29. アタマの体質改善 (武藤新二)

20代後半になると社会人にも仕事にも慣れてきます。同時に決まった仕事や業界の常識に頭が固まってしまいがちなのも事実です。『アタマの体質改善』の表紙帯にはこう書かれています。「社会人になってたるんだのは、お腹じゃなくて頭かもしれない。

ぼくはこの言葉にドキッとして手にとったのが本書に出会ったきっかけでした。社会人になったり新しい仕事を始めたりすると、最初は教えてもらうことを覚えるのに必死で、自分の頭で考えて動く、ということをついつい忘れてしまいがちです。

しかし、頭というのは使わないとどんどん固くなってしまいます。考える力も衰えてしまいます。『アタマの体質改善』では、日常に簡単に取り入れることができる思考トレーニングの方法が45個紹介されています。

この思考トレーニング法の特徴は、「日常の行動に、小さなプラスをするだけでできること」と「日常のスキマ時間に、道具も場所も選ばずできること」です。例えば「コンビニでいつもは買わないような商品を買ってみる」というようなことが今すぐにでもできるほど手軽なトレーニング法ですが、その効果は絶大です。繰り返していけば頭がほぐれていくことがわかるでしょうし、いざという頭を使う場面であなたの力になってくれるはずです。

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30. シン・ニホン (安宅和人)

AIやデータテクノロジーが発展して世の中は激変していくだろう。そう叫ばれる現代ですが、実際に日本はどのような段階まできてるのでしょうか。その動きに対して自分はどのような生き方をすればよいのでしょうか。そのような日本の現状と、今後の日本のあるべき姿を取りまとめたビジネス書が安宅和人さんの『シン・ニホン』です。

『シン・ニホン』は誇張なく全日本人が読めば世の中ももっと良い方向に変わるんだろうなあと思わせる力がある本です。20代後半にこの考えを知っておくことは、日本を俯瞰して見るためにも大事だなと感じます。

歴史的に日本を見ると、ゼロからイチを生み出す「第1フェーズ」が苦手なものの、その新しく生まれた技術などを応用していく「第2フェーズ」「第3フェーズ」は得意です。そしてそんな時代がこれから来ようとしているというのが本書の主張です。

そんな時代に必要なスキルが「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」「ビジネス力」です。今どき「自分は文系だからサイエンスとか関係ない」とか「理系だから論理的思考力は必要ない」などと言ってるのは時代の流れが見えていない人です。

子どもたちはもちろん、自分も今からでも必要な分野の基礎知識を学び直す必要があります。何歳になっても遅すぎるなんてことなないのです。ぼくは「まずは国語と数学という基本科目から学び直そう」と刺激を受けました。変化していく時代に少なくともその流れを妨げる人間にはなりたくありませんし、できればそんな流れを推し進めていくためのスキルや知識を日々更新していきたいものです。

『シン・ニホン』は全ビジネスパーソン必読の一冊だと言いたいです!

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『シン・ニホン』安宅和人

いかがでしたでしょうか。以上が良書のみを厳選した20代の方におすすめしたいビジネス書BEST30でした。気になる本があればぜひ読んでみてください。きっと大きな学びが見つかるはずです!

もし「理解できない」「もっとオススメの本ないかな」などと思えば、ぜひお気軽にお尋ねください。ツイッターをやっているので、いつでも相談お待ちしています(逆におすすめの本などあれば教えてください!)。ぼくのツイッターはこちら!>>https://twitter.com/bobisummer0

それでは楽しい読書ライフを!

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