【ニュータイプの時代】に必要な「意味」とは?「機能」の時代は終わる。

ニュータイプの時代

『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』や『知的戦闘力を高める 独学の技法』の著者としても知られる山口周さんですが、今後価値の高まる生き方についてまとめた『ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式』こそ、今もっとも読むべき山口さんの著作です。

モノがあふれ、あらゆる不便が解消されているこの時代。問題に対する解決策は十分にあります。

速く移動したければ、歩きではなく車があります。遠くの人に連絡するには手紙ではなく、電話があります (ちょっと極端な例ですが)。

だからこそ今希少な人材は、その問題自体を発見する「ニュータイプ」な人間です
課題に対する「正解」はもう誰にだって出せるほど飽和しています。

それこそ論理的に考えることにおいては、今後AIに太刀打ちできる人間なんていないのですから、課題解決力はコモディティ化(ありふれすぎて極めて価値の低いものになる)してしまいます。

山口さんは従来型の思考を持つオールドタイプと新時代のニュータイプを以下のように比較しています。

ニュータイプとオールドタイプの比較
ニュータイプとオールドタイプの比較

世間ではまだまだこのオールドタイプ型の思考をしている人もいますし、評価している人もいます。
ぼく自身もこの本を読むまでは、部分的にはオールドタイプ的な考えをしていたと痛感しています。

この時代の流れを把握し、自分はどう適応していくべきかを学ぶことは、何においても重要と言えるでしょう。
この本一冊を読んで、今後の人生を快適に生きていけるなら読む価値があると思いませんか?

とりあえずこの記事を読んでいただけるだけでも、ニュータイプの重要性がわかると思います。
ここでは、『ニュータイプの時代』について、「意味」と「偶然性」をキーワードに特に重要だと思う内容を紹介していきます。

『ニュータイプの時代』はどんな内容?

モノや解決策ばかりが溢れ、「意味」や「問題」を見出す能力が希少になってきているこの時代において、生き残れるのは従来型の価値をもったオールドタイプの人間ではなく、ニュータイプの人間だと著者の山口周さんは主張します。

従順で、論理的、勤勉で責任感の強い人が、過去の資本主義社会では優秀な人材と評価されてきました。しかし、今後は自由で直感的でわがままで好奇心旺盛な人材、つまりニュータイプの人間の価値が高まります。

そんなオールドタイプと比較ししつつ、ニュータイプの新時代を生き抜く思考や行動様式が24項目に分けて紹介されています。時代の動き、そして今最も重要視すべき姿勢を学べるこれからの必読書と呼べる一冊です。

機能や能力よりも重要な「意味」

課題を解決するために一生懸命だった前時代では、一つ商品を作るときに意識されていたのは、いかに機能性があっていかに安く売れるかということでした。

例えば、ハサミを例にあげましょう。
ハサミは切るという役割を求められるので、いかに切れ味が良いかが焦点となります。便利でお手頃な価格なら買われるでしょう。

極端な話、消費者としては価格がそこまで変わらなければ、一番機能性に優れた(持ちやすかったり、切れ味が良い)ハサミを買いますよね。

つまり機能性を求めると、1位の商品しか勝ち残れません
コンビニを想像してみてください。ハサミが数種類置かれているのをあまり見たことがないのではないでしょうか。

まさにハサミは、機能や価格で競争する、血を流すだけのレッドオーシャンの領域です。

しかし、そこにオリジナリティのある「意味」があれば、競争は発生しません。

コンビニで「意味」を持つ象徴的な商品はタバコです。タバコに機能性なんてありません(いかにニコチンを効率的に摂取できるかなんて考える人はいないでしょう)。

タバコが100種類近くも置かれているのは、消費者にとって各銘柄に「意味」があるからなんです。セブンスターを吸っている人は、セブンスターを吸っている自分に意味をなしているわけで、おそらく他の銘柄では代替できないはずです。

一見、たくさんの銘柄があって競争しているように見えますが、それぞれの銘柄に意味があり、その意味を求める人がいるので成り立つわけです。

この「意味」、つまりブランドや裏にあるストーリーなどは、コピーすることができません。
AppleのiPhoneやMacも表面的に真似しようと思えばできるかもしれませんが、スティーブ・ジョブズが築いてきたストーリーとApple製品を身につける意味は他では真似することが不可能です。

機能よりも意味」というニュータイプの考え方は、もちろん個人にも当てはまります。

工場作業員やお店のレジスタッフなどの単純作業業務は、ロボットなどが代替すると言われているので、まさに簡単にコピーされてしまう典型です。
それ以外にも、「機能 (能力)」が求められてきた幅広い仕事に該当するのではないでしょうか。

プログラミングや弁護士などでさえも、プログラミング能力や知識量などが一番の人が勝つ仕組みになっています。中位の人でも仕事はありますが、安い人件費の人間がその能力を身につけてしまえば代替可能です。

だからこそ自分にも「意味」が必要なのです。
自分が好きで好きでしょうがないという内なる動機は、自分にしかないストーリーになります。
その情熱をコピーすることは難しいでしょう。

どんなにニッチでも、自分がそれをやる理由があるのなら、稼げようが稼げなかろうが問題ではないと思います。
競争が少ないニッチな分野は、血の流れることのないまっさらなブルーオーシャンです。

とにかく試してみることの重要性

上記のとおり、個人においても「意味」が重要になる時代です。

そしてその「意味」のヒントとなるのが、「本来の自分らしい自分であろうとする力」です。
これを17世紀オランダの哲学者スピノザは「コナトゥス」と呼んだそうです。

この「本来の自分らしい自分であろうとする力」を高める方法は、結局のところはいろいろなことを試してみないとわかりません。

今の時代は、社会がVUCA化していると言います。

V=Volatile (不安定)
U=Uncertain (不確実)
C=Complex (複雑)
A=Ambiguous (曖昧)

の頭文字でVUCAですが、つまり予測していなかった事態が起こったり、それまでの常識がいとも簡単に変わったりします。

アメリカのビジネスマン数百人を対象に行なったとある調査によれば、
結果的に成功した人たちのキャリア形成のきっかけは、80%が「偶然」であることが明らかになりました。

VUCA化する世界においては、「これが自分にとってはうまくいく仕事だ」などと予測することはほぼ無意味です。

そんな時代には、大量に試して、うまくいったものを残すという戦略が最も合理的です。

最近では、自分が好きなことややりたいことを仕事にすべき、という世の中の論調もありますが、それを見つけられないという人もかなりの数いるはずです。

そんな人は、「いい偶然」を引き起こす5つの条件を参考にしてみましょう。

  1. 好奇心: いろいろな分野に視野を広げ、関心を持つことでキャリアの機会が増える
  2. 粘り強さ: 最初はうまくいかなくても、続けているうちに新たな展開の可能性が増える
  3. 柔軟性: 一度決めたことでも状況に応じて、柔軟に対応する
  4. 楽観性: 意に沿わない異動や逆境も、自分が成長する機会とポジティブに捉える
  5. リスクテイク: チャレンジには失敗がつきものと考え、積極的にリスクをとる

とにかく試してみよう。考えていてもしょうがいない。

この考え方は、今成功している起業家はほぼ全員が口を揃えて言っていることで、今の時代の真理に近いものではないでしょうか。

 

まとめると、「意味」の重要性を理解し、自分らしくあるために「偶然性」に期待することが、本書の中でも特に重要なポイントだと考えました。

明日からはじめよう!

本書『ニュータイプの時代』から学ぶべき明日からはじめたい行動内容は、

とにかくやりたいことをはじめてみる

です。先ほども偶然性の重要さを述べましたが、何かやりたいことがあるならまずやってみないとどうなるかわかりません。結果として、それが「本来の自分らしい自分であろうとする力」につながるかもしれませんし、向いてないなと思うかもしれません。

夢があるならまずは何かに応募してみる、やりたい作業があるなら早起きしてみる。
最初の一歩なら誰でも踏み出せるはずです。

応援しています!

他にも学べること

  • 未来を予測せずに、構想するには
  • 「市場への貫通力」を持つには
  • 「直感」による意思決定の質の上げ方
  • 複数のキャリアの築き方
  • 今後の学ぶ姿勢

etc…

本当に新しい学びが多すぎる本で、紹介できるのがごく一部だということが残念ですが、自分にとって重要なこれからを生きるヒントがきっと見つかるはずです。

山口周さんの本はどれもおすすめですが、本書は最初の一冊として最適だと思います!

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