今回はビジネス書や自己啓発本の名著の中でも名著とされる『7つの習慣』のマンガ版、『まんがでわかる 7つの習慣』を紹介していきたいと思います。個人的にも原作のスティーブン・R.コヴィー著『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』は大好きで、ビジネス書の中でもベスト3に入る本です。
しかし原作の方は少し分厚くて、いかにも難しそうなビジネス書という見た目です(実際は翻訳したものとは思えないくらいわかりやすくて、言ってることも理解しやすい本ですが)。しかしこの本だけは、どうしてもいろんな人に紹介したい!読書を普段あまりしない人にもおすすめしたい!と思っていたところ、より速く簡単に読めそうな本書『まんがでわかる 7つの習慣』に出会いました。
読んでみると、意外や意外(←失礼)、「めっちゃわかりやすいじゃん!」という感想を持ちました。マンガにしたことで、7つの習慣のエッセンスが薄れてしまうと危惧していましたが、しっかり網羅されています。もちろん詳細は端折ってはいるものの、本質は残した上で、非常にわかりやすいストーリーにのせて作られた本です。
具体的にどんな人におすすめかというと、周りの人全員に読んでもらいたいくらいなのですが、特にこんな方におすすめです↓
- なんのために仕事をしているのかわからなくなる
- 日頃忙しくて人生について考えることが減っている
- とりあえずこの1冊読めばいいというビジネス書を知りたい
- 『 7つの習慣』って聞いたことあるけど、どんな習慣なの?
『まんがでわかる 7つの習慣』は読みやすいことこの上ないですが、ここではさらに簡潔にその「7つの習慣」とは一体なんなのか。なにがすごいのか。ということを紹介していきます!
▽原作についても徹底解説してます!▽
今回は、どうしても紹介したい本があるので、その本について解説していきます。 その本とは、スティーブン・R・コヴィー著『7つの習慣』です! 不朽の名作『7つの習慣』は、1989年にアメリカで出版されました。日本でも1996年に出版[…]
『まんがでわかる 7つの習慣』の要約
7つの習慣とは
「成功するため」「なりたい自分になるため」には表面的なテクニックばかりに目を向けていてはいけません。本書では、人間の成長のあり方を木に例えてこう言います。
本当な見事な樹木を育てるには、根や幹を強くすることが大事なのだ。
この「根や幹」の部分を人間でいうと「人格」という言葉で表しているのですが、それではどのようにしてこの「人格」を育んでいけばよいのでしょう。それには7つの習慣が必要になる、とスティーブン・R.コヴィーは考えます。
この習慣は具体的な行動というよりは、「考え方」や「行動指針」というほうが近いでしょう。それぞれ一言で説明すると、こんな感じになります。
第1の習慣: 主体的である
何事も人のせいや環境のせいにするのではなく、いかなる状況でも自分で選択し、人生のコントロールを手放さない。
第2の習慣: 終わりを思い描くことから始める
どんな人間になりたいか、最終的に最も重要な自分の軸(原則)をもとに行動する。
第3の習慣: 最優先事項を優先する
忙しい日々の中であっても、長期的に見て、自分のやりたいこと、なりたい自分に近づけることを優先してやる。
第4の習慣: Win-Winを考える
自分だけの利益を優先したり、逆に相手に対して下手に出過ぎるようなことはせず、常にお互いにとってポジティブな結果になるように考える。
第5の習慣: まず理解に徹し、そして理解される
自分が話すよりも、相手を心の底から理解できるような傾聴の姿勢を持つ。
第6の習慣: シナジーを創り出す
相手との違いを認識し、「妥協」するのではなく、お互いの違いをそれぞれプラスに活かせるような第3の案を考える。
第7の習慣: 刃を研ぐ
1から6の習慣をもとに、日々自分を刃物のように研ぎ澄ませる努力をする。
すごく簡単にそれぞれを説明しましたが、どのようにこれらの習慣を自分の生活に落とし込んでいくかが、本書『まんがでわかる 7つの習慣』には書かれています。さらに、その7つの習慣の前に意識すべき、根幹となる重要な姿勢があるので、それだけ紹介させてください。最重要ポイントだと思っています。
「7つの習慣」の基礎:インサイド・アウトとは何か
7つの習慣を実践する上で、最も重要な姿勢がこの「インサイド・アウト」です。簡単に言うと、問題の原因と思われる「相手」や「環境」などを帰ることは難しい(もしくは不可能)ので、自分から変わっていこうという考えです。
本書では、まだ見習いのバーテンダーの主人公が、仕事で悩んでいるお客さんに良かれと思って声をかけます。しかしその歩はそのお客さんから「ちょっと黙っててくれ」と冷たい態度で突き放されてしまいます。ここで歩は、「変なお客さんに当たっちゃった」「こっちは親切に声をかけたのに、あいつなんなの」と完全に相手のせいにしてしまいます。
これはわからなくもないし、似たような状況は僕たちの生活の中にも山ほどありますよね。しかし、対人関係なら相手の立場になって、自分が変われることはないかを考えることが重要です。その他のどうにもならない要因なら、それでも自分の気の持ちようや考え方を変えることはできます。
楽しみにしていた旅行の日、あいにくの雨だったとしましょう。あなたは「ついてないな。なんでこんな日に限って雨なんか降るのか」とイライラしてしまうか、「こんな日もあるよね。雨の日だからこそできることを考えてみよう」「新しく買った傘がやっと使える」など自分の考え方を変えるか、どちらが自分の「人格」にとっていいでしょうか。
このインサイド・アウトは決して簡単なものではありません。これまで自分がやってきた自分以外のところに責任を押し付けていたものが、全て自分のもとに集まってきてしまうからです。しかし、それは必ずしも辛いものではありません。むしろ全てがポジティブに変換できる可能性すらあるでしょう。
『まんがでわかる 7つの習慣』を行動に移す
本書『まんがでわかる 7つの習慣』から学ぶべき、明日からはじめられる行動内容は、
人のせいにするのはやめる
です。これは綺麗事でもなんでもありません。なにか問題があったときに、プライドや自分のメンツなどは捨てて、自分が変われる点はないか考えるくせをつけるのです。嫌なことがあっても、無理やりにでも「逆にラッキーなんじゃ?」と思うことすらあっていいと思うのです。
まずはこの『まんがでわかる 7つの習慣』からはじめるのは多いにおすすめですが、次はより深く「7つの習慣」を理解するために、原作の『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』を読んでもらいたいと思います。必ず今後の人生において、長く役立つこと間違いなしです。
(ちなみに今書店には前田裕二さんおすすめというカバーで並んでいますね!)
それでは楽しい読書ライフを!