【ゼロ秒思考】のメモ術 (タイトル例から使用アイテムまで)

『ゼロ秒思考』赤羽雄二

ゼロ秒思考」という言葉、聞いたことあるでしょうか。

瞬発的に頭の中を整理し、考えを深めていく思考方法です。

この「ゼロ秒思考」ができれば、頭が良くなり、気持ちも整理され、不安が解消されます。

なんて口当たりの良いことを言うと、胡散臭いなあと思ってしまいますよね。

しかし魔法でもなんでもなく、しっかり手を動かして、自分と向き合うという努力は必要です。

「ゼロ秒思考」の「ゼロ秒」とは

瞬時に現状を認識し、瞬時に課題を整理し、瞬時に解決策を考え、瞬時にどう動くべきか意思決定できることだ。

『ゼロ秒思考』の著者で、コンサルティング・ファームのマッキンゼーで14年間活躍した赤羽雄二さんは、そう説明します。

ぼくも一時期このメモ術を実践していて、書き出す習慣が身につきました。それをきっかけに、書き出すことで考えが素早くまとまり、短い時間で深くまで考えることができるようになりました。

ここでは、「ゼロ秒思考」のトレーニング方法を簡単に紹介していきたいと思います。1日10分で、紙とペンさえあれば、考える力を鍛えることができるという手軽さがポイントです!

頭が良い人・悪い人

よく頭が良い・悪いという表現をしますが、要は、頭が良いと言われている人の思考は深くて、頭が悪い人の思考は浅いとも言えます。頭の回転は速いというような表現も、短時間で深い思考をしている人のことを指しています。

浅い思考の人について、本書ではこう言及されています。

普段からあまり深く考えていないので、非常に情緒的だ。一つひとつの言葉の持つ意味を正確に把握しておらず、話しながらぶれていることに気づかず、結論までうまく続けることができない。

「結局この人は何が言いたいんだろう…」という人は身近にもいるのではないでしょうか。

自分に考えというのは、当たり前ですが、一つひとつの言葉で成り立っています。この言葉と向き合うことこそ、思考を深めることにつながります。

つまり、紙に書き出して言葉にすることが、「ゼロ秒思考」の根幹です。

では具体的な手順を見ていきましょう!

ゼロ秒思考トレーニングの実践: とにかく書き出すメモ術

「ゼロ秒思考」メモのために用意するもの

①A4用紙

著者がいろいろ試した結果、A4用紙を横向きに使うのがベストだと推奨されています。捨てる前の裏紙でも構いません。

個人的には安価なコピー用紙がおすすめです。最初はルーズリーフでやっていましたが、毎日続けるとすぐに何十枚、何百枚と使うので、金銭面を考えるとここのコストはできるだけけずりたいですよね!

まずはコクヨ コピー用紙 A4 500枚入り(600円程度)(>>Amazonはこちら)からスタートしてみるとよいと思います!

②ペン

特にこのペンでなければならない、というものはありませんが、著者はパイロット Vコーン 直液式水性ボールペンをおすすめしています(>>Amazonはこちら)。とにかく書くスピードが大事なので、ひっかかりのあるボールペンやシャープペンは不向きなのです。自分が一番早く書けるペンを見つけましょう!

③クリアファイル

クリアファイルは必須ではありませんが、どんどん溜まって行くメモ用紙を整理するのに著者がおすすめしているのが、クリアファイルによる貯蔵法です。

おそらくコスパの良いクリアファイルを選ぶと、プラス クリアファイル クリアホルダー E A4 100枚(>>Amazonはこちら)あたりでしょうか。まあクリアファイルは100均でも手に入りますよね!

ゼロ秒思考メモ術の手順

このゼロ秒思考メモ術の最重要ポイントは1枚1分です。原則これ以上の時間はかけません。時間をかければ、その分良い考えが浮かぶかというとそうではありません。

そして1日10ページを目安として書きましょう。この量も著者が試行錯誤してベストだと思うものだとのことです。

1日に新たに思い浮かぶ考え事や悩みなどをしっかり網羅し、常日頃から考えていることもしっかりメモすることができる量が1日10ページです。

こちらの画像を参照してもらえればわかると思いますが、このような流れになります。

「ゼロ秒思考」メモの手順
「ゼロ秒思考」メモの手順 (参照: 本書P.162)

①タイトル

考えたい主題を左上に書きます。ここは強調したいポイントなのでアンダーラインを引くとよいでしょう。

②日付

右上には、メモを書いている日付を記入します。できるだけ省略して、かつわかりやすい形はよいでしょう。著者は年-月-日というような書き方をしています。

③本文

ここがメモの肝心な部分です。タイトルで問われていることを4~6行ほどで答える。さらには各行20~30字ほど書ければ理想でしょう。

ここでのポイントは、「ありのまま『かまわず』書く」ことです。誰に見せるものでもないので、人の名前や物の固有名詞は具体的に書きましょう。

こんなこと書くのかなあ、恥ずかしいなあと思いながらも、無理にでも書き出してみると以外にできることに気づく。

最初は少し抵抗があるかもしれませんが、慣れてしまえばスラスラ書けます。

表現も順番も気にする必要はありません

あいまいな言葉が浮かんでは消えます。そこを逃さず、思いついた言葉を瞬時に書き出してみるのです。

④見返す

このステップは必須ではありませんし、全てに適用する必要はないと思います。しかし、見返し、書き出したそれぞれの項目をさらに深掘りすることで、考えをより深めることができます。

すでにメモを書いたものを見直し、重要だと思うものに注目します。画像のように、そこで書いた各行をそれぞれ新しいタイトルとして問い直します

「ゼロ秒思考」メモの手順 (深掘り)
最初のテーマで書いた4~6行を、それぞれ新しいテーマとしてメモしていく。

このように階層を深めていくことができれば、本質的な答えを導くことができるでしょう。なによりここまで考えた自分への説得力が違います。

こういったメモを普段から多数書いていると、意外に大事なことが見えてくる。本当に大切なことが何か、何が気になっていたのか、気にしないようにしていたことが何なのか、そういうことが、つい、うっかり、気づいてみたら、書き出されてくる。

「ゼロ秒思考」によって得られる恩恵はこの言葉に集約されているのではないかと思います。

1日10分だけでいいんです!厳密には準備などで15~20分くらいかかってしまうと思いますが、毎日続けてみませんか。3週間ほどで効果を実感できると言います。

『ゼロ秒思考』を行動にうつそう

『ゼロ秒思考』から学ぶべき、明日から始めたい行動内容は、

1日10枚メモ

です。これしかありません。

そもそも本書がメモをするという行動前提での内容です。このような本はとても有益です。なぜなら自分の人生を変える可能性が少なからずあるからです。

とにかく3週間だけ、1日10分続けてみましょう!

本書には、参考になるタイトルが400個も掲載されています。普遍的な内容のものが多いので、誰でも使えるものでしょう。今抱えてる悩みや問題がいずれかには当てはまるはずです。こちらも参考にしてみてはいかがでしょうか。

それでは楽しい読書ライフを!

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