クリエイティブなアイデアを生み出す方法を学べる7冊の本

アイデアを生み出す方法を学べる本

価値の高いアイデアを生み出すための方法やコツが学べる本を厳選して7冊紹介します

クリエイターデザイナーはもちろん、広告や企画、開発などの業務に関わる方は必見です。さらに個人としてSNS発信のための斬新なアイデアをつくり続けたい人にもおすすめです。

以下で紹介するアイデア生産についての本を通して、素晴らしいアイデアは才能やセンスだけでなく、方法論を知り、訓練を積めば誰にでも生み出せるということが理解できるはずです。

1. アイデアのつくり方

アイデアのつくり方

今でこそ多くのアイデア作成に関する書籍が出版されていますが、それらの原点とも言える本がジェームス W.ヤングの『アイデアのつくり方』です。どんな斬新なアイデアも、何もないところにいきなり現れるのではなく、既存の要素の組み合わせにすぎないということを世に広めた本として知られています。

本書ではアイデアを生み出すための方法が5段階の過程として述べられています。特に「資料を収集する」「咀嚼する」という第1、2段階が重要で、今や広告代理店やクリエイターなど最前線でアイデアを生み出しているプロの常識にもなっています。具体的な説明というよりは、アイデアに関する本質が凝縮されているため50ページ余りでまとめられているので、1時間もあれば読めてしまう手軽さも魅力です。

著者:ジェームス W.ヤング
出版日:1988/4/8
出版社:CCCメディアハウス
[こんな人におすすめ] ・アイデアの本質を知りたい
・アイデア本の原点から読みたい
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アイデアを生み出すために必要な準備

2. 考具

考具

広告代理店出身の著者がアイデアを生み出す具体的な方法をわかりやすく、すぐに真似できる実用性をもって体系化した本が『考具』です。アイデアの集め方や広げ方、つまり「考」えるための道「具」を持っていない状態では丸腰で仕事をしているも同然です。

本書では街を歩きながらアイデアを探す「カラーバス」、ポストイットやマンダラート、マインドマップなどを使用してアイデアを広げる方法など、超実践的なノウハウが惜しみなく書かれています。「アイデアは楽しく発想するもので、実現できるかどうかは企画にする段階で考えればいい」という著者の考えのもと、想像力をどこまでも広げることのできるアイデア生産法が学べます。

著者:加藤昌治
出版日:2003/3/25
出版社:CCCメディアハウス
[こんな人におすすめ] ・プロのアイデア生産術を学びたい
・さまざまな角ツールを使ってアイデアを生み出したい
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『考具』加藤 昌治

3. アイデアはどこからやってくるのか 考具 基礎編

アイデアはどこからやってくるのか 考具 基礎編

『アイデアはどこからやってくるのか 考具 基礎編』は前著『考具』をより詳細まで掘り下げて解説した本です。プロが実際にどのようにアイデアを作り出しているのかというプロセスが手に取るようにわかる内容となっています。

アイデアを集めるプロセスにも複数のパターンがあり、自分自身で見て、聞いて、触った「直接体験」とネットや本からアクセスできる「間接体験」とがあること。集めたアイデアを活用する段階でも複数のプロセスがあり、違和感に気づき、自分の記憶を深掘りし、それを外部に広げ、さらに深くまで掘り下げてはじめて形になること。そのようなアイデアを生み出すための基礎力を身につけるための本だと言えます。

著者:加藤昌治
出版日:2017/2/28
出版社:CCCメディアハウス
[こんな人におすすめ] ・実際にプロがアイデアを生み出す過程を知りたい
・身近な例で紹介してほしい
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アイデアはどこからやってくるのか

4. 佐藤可士和のクリエイティブシンキング

佐藤可士和のクリエイティブシンキング

ユニクロや日清などのロゴの作成を手がけてきた日本トップのクリエイティブディレクターが、その頭の中を書籍化したものが『佐藤可士和のクリエイティブシンキング』です。クリエイティブであることは広告マンやデザイナーの特権ではなく、課題を見つけて現状をより良くしようとする全ての人が身につけるべきマインドだという考えを著者は示しています。

本書ではそもそものクリエイティブマインドの作り方から、実際にアイデアへとつなげるための実践方法が18項目紹介されています。「前提を疑う」という最も重要な基本から、「書き出す」ことで抽象的な概念を論理的に組み立てていく方法、さらには仕事・プライベートを融合させたアイデアの見つけ方などまで本質的かつ実用的な知識が詰まっています。

著者:佐藤可士和
出版日:2016/5/2
出版社:日経BP
[こんな人におすすめ] ・最高峰のクリエイターの思考に触れたい
・アイデアを生み出すためのマインドから育みたい
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5. メモの魔力

メモの魔力

『メモの魔力』は知的生産のためのメモ術に特化したニッチな本でありながら、出版から2年で60万部以上を売り上げるほど注目されています。それだけ多くの人に読まれる秘訣は、そのアイデア生産のためのメモのわかりやすさにあります。そしてその効力は、著者が圧倒的なメモの量と質で数々のアイデアを生み出し、事業に活用していることで証明されています。

世の中の現象「ファクト」を書き留め、それを「抽象化」して応用の効くレベルに変換し、最後に実際の課題や目標に落とし込む「転用」という3ステップが「メモの魔力」式メモ術の基本です。各ステップで詳しいメモの取り方、考え方がていねいに解説されていて、最も身近に寄り添ってくれるアイデア生産の本だと言えます。

著者:前田裕二
出版日:2018/12/24
出版社:幻冬舎
[こんな人におすすめ] ・とにかく手を動かしてアイデアを考えたい
・日常からアイデアのヒントを見出したい
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6. THINK EDIT 編集思考でビジネスアイデアを発見するための5つの技術と10の習慣

THINK EDIT 編集思考でビジネスアイデアを発見するための5つの技術と10の習慣

『THINK EDIT 編集思考でビジネスアイデアを発見するための5つの技術と10の習慣』では「ポパイ」や「東京カレンダー」など1万冊以上もの人気雑誌を手がけてきた編集のプロが教えるアイデア創出法が紹介されています。雑誌の企画や編集で使われるアイデアの生み出し方、使い方はあらゆる分野で応用可能です。

本書のポイントは「ストーリー」から生まれる「人間臭さ」です。自分の直接的、間接的体験から発想することで唯一無二のオリジナルなアイデアが生まれます。そのためにカードや付箋などを使ったアイデア出しの方法からターゲットのニーズにつなげて、最後は言語化して価値を生み出す術までが具体例とともに解説されています。

著者:野口孝仁
出版日:2019/10/10
出版社:日経BP
[こんな人におすすめ] ・雑誌の企画が作られる様子からヒントを得たい
・自分の体験からオリジナリティを出したい
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THINK EDIT 野口孝仁

7. アタマの体質改善

アタマの体質改善

社会人になり、目の前の忙しさに追われると、余裕から生まれる想像力や創造力を発揮する機会がどんどん減ってしまいます。頭がどんどん固くなってきてしまう前に、いつでもアイデアを生み出せる状態に頭を保とうと主張するのが『アタマの体質改善』です。

本書では思考力・発想力を鍛え、頭を柔軟に保つトレーニング方法を45の視点から紹介されていて、どれも日常のシーンで手軽に実践できるのがポイントです。例えば、コンビニや自動販売機で「定番」を避けたり、「おいしい」「かっこいい」などのあいまいな言葉を使わずに自分の言葉で表現したり。そんな身近な発想トレーニングのやり方とコツを知ることができます。

著者:武藤新二
出版日:2014/11/21
出版社:日本経済新聞出版
[こんな人におすすめ] ・頭を柔軟に保ちたい
・日頃から手軽に創造力を鍛えれるトレーニング法を知りたい
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最後に

以上が、アイデアを生み出すために知っておきたいことが学べる本の紹介でした。ビジネスの最前線で活躍するプロたちが長年かけて築いてきたアイデア生産の知見をこんなにも気軽に学べてしまってよいのだろうか、と思ってしまうほど濃密な内容の本ばかりです。

アイデア本で学んだことを、ぜひ実践で活用してみましょう。

それでは楽しい読書ライフを!

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