中級者におすすめの英語学習書 14冊【単語・リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング】

中級者におすすめの英語学習書

これまで100冊以上は触れてきてわかったおすすめの英語学習書を、単語・リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの各セクションごとに紹介します。

レベルは、「まったくわからないわけじゃない」けど「英語ができると自信が持てるわけでもない」という中級者向けに最適な英語学習書です。

これらを使って、TOEICでいうと800点強くらいは獲得することができましたが、それ以上に実用的な英語力を身につける上で役立ったと感じる参考書に絞りました。

TOEICにおすすめな参考書については、こちらで詳しく述べています↓

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TOEIC スコアアップのための参考書

簡単な自己紹介をすると、留学やスクールなどは未経験ながらも、現在英語ライターの職に就いています。それは参考書による独学の成果だと言えます。数多くの英語学習書を試しては捨ててきましたが、中でも残ったものは何度もやりこむ価値のある良書です。

TOEICなどの表面的なスコアよりも、「読める」「聞ける」「書ける」「話せる」能力を、使えるレベルまで引き上げてくれた英語学習書を紹介していきます。

-英単語

英語の基礎は何よりも単語の量、つまり語彙力です。シーンが限定された簡単な会話なら最低限の英単語やフレーズを覚えれば対応できるかもしれませんが、全体的な英語力アップを目指すなら単語帳を使った学習は必要不可欠です。

英単語は短期間で身につくものではなく、時間をかけて少しずつ地道に覚えていくものです。何度も何度も繰り返し同じ単語を暗記し、長期記憶へとつなげることが重要です。

そこで何回も繰り返し読み込む英単語帳は1冊は常備しておきたいところですが、自分に合ったものを選ぶポイントは以下のとおりです。

・自分の英語レベルに合っているか
・実用的な単語が載っているか
・関連語(類義語・対義語など)が併記されているか
・用法や例文が併記されているか
・発音記号や音声が付いているか

それらを満たす英単語帳を紹介します。

1. 「キクタン」シリーズ

キクタン英検準1級
キクタン英検準1級

キクタンは、英語をはじめとした外国語教育を専門とする会社アルクが提供する英単語シリーズです。「キクタン」の特徴はその名のとおり、単語の発音や例文までが音声とともに学べる仕様となっています。単語を覚える目的は、英単語と日本語訳を1対1で解くような英単語テストではありません。会話の中で聞き取ったり自分で話したりするためには、正しい発音をすることが重要です。その点、発音記号やネイティブによる音声は、正確な発音やアクセントを覚えるのに役立ちます。

またTOEICなら600・800・990のようなスコア別に、英検なら1級・準1級などのレベルごとに単語帳が用意されているのも「キクタン」シリーズの魅力です。自分が目指したいレベルのものを選べますが、おすすめは、日常的に使える中級レベル、つまりTOEICスコア800用英検準1級用の「キクタン」です。

TOEIC990点や英検1級レベルの英単語帳を使うと、テスト対策としてとても難しい単語が一定数含まれます。使用頻度の低い単語を覚えるなら、より頻出の単語を覚えることに多くの時間を割きたいですよね。

もちろん1つの単語に対して、類義語や対義語などの関連語も併記されているので暗記効率は良いです。「キクタン」の長所は、その関連語についての情報が多すぎもせず、少なくもない点です。一例として、ぼくが愛用していた「キクタン 英検準1級」から「emphasize」という単語の表記を見てみましょう。

「emphasize」

【動詞】~を強調する (≒stress, highlight, underline)
【名詞】emphasis: (~の)強調(on~)
【形容詞】emphatic: ①断固とした、語気の強い ②(勝利などが)圧倒的な

もちろん実際の単語帳の中身は、最重要語が赤字になっているなどもっと見やすいデザインです。適切な意味や関連語だけでなく、「~を」という自動詞・他動詞を明確にする表記も大切ですし、(on~)などのように合わせて使う前置詞などがわかると、より実用的な知識となります。

「キクタン」では左ページが上述の単語の意味や関連語の表記で、右ページに用法や例文が記載されています。段階的に復習しやすい形式になっているのも魅力です。

2. Oxford Picture Dictionary English-Japanese Edition

Oxford Picture Dictionary English-Japanese Edition
Oxford Picture Dictionary English-Japanese Edition

世界中で英語教育に使われている「Oxford Picture Dictionary(オックスフォード ピクチャー ディクショナリー)」もおすすめです。これは普通の単語帳とは異なり、ジャンルごとにイラストとともに単語がまとめられていて、直感的に英単語を覚えることができます。単語とイメージを結びつける暗記法は、言葉だけで覚えるよりもはるかに効率的だと思います。

「English/Japanese」バージョンでは、英語と一緒に日本語の意味も併記されているのでそちらがおすすめです。

イラストは生活の一部を切り取ったようなリアルな描写なので、本当に英語圏で生活している感覚で英単語を学ぶことができるのが「Oxford Picture Dictionary」最大の魅力です。普通の英単語帳では勉強が続かないという方は、ぜひ試してみることをおすすめします。眺めているだけでも面白いです。

3. キクジュク

キクジュク Basic1800
キクジュク Basic1800

単語帳と合わせておすすめしたいのが英熟語帳の「キクジュク」です。簡単に言うと「キクジュク」は「キクタン」の熟語バーションです。英文を読んでいても聞いていても、頻出して見られる悩みの種です。簡単な単語なのに、後ろに前置詞が付いているだけで意味がとれなくなってしまうことは多々あります。

単語の語源のイメージがわかれば想像できるものもありますが、わからなければ前後の文脈から推測するしかありません。そのような推測を常にしていては、文章の流れに置いていかれてしまいます。

なので最低限の頻出英熟語を覚えるために「キクジュク―聞いて覚えるコーパス英熟語 Basic1800」がおすすめです。他にも「Super3600」や「中学英熟語 高校入試レベル」のレベルがありますが、基礎的な「Basic1800」を覚えればよいでしょう。

仕様は上述の「キクタン」とほぼ同じです。音声もあり、関連語や例文なども併記されています。「go」「come」などの単語ごとに英熟語がまとめられています。

英熟語も単語と同様、何度も繰り返し覚えることでしか習得することができません。音声や例文を助けにして、コツコツ覚えていきましょう。それが確実に英語力アップにつながります。

-リーディング

単語や熟語が土台にあることは前提で、「リーディング」「リスニング」「ライティング」「スピーキング」の4技能の中で、最も優先すべきは「リーディング」です。ある程度の速さで英文を読めなければ流れていくリスニング
に追いつくことはできませんし、読み取れなければもちろん書くこともできません。書くことができなければ、話すことはさらに難しいのです。

そこでリーディングに特化した英語学習も、どこかの段階で必ず必要となってきます。ポイントは、そこまで多くなくていいので完璧に読みこなせる文章を持つこと(精読)と、とにかく量をこなす多読です。

精読と多読に向いている英語学習書を紹介していきます。

4. TOEIC(R) L&Rテスト YBM超実戦模試リーディング1000問

TOEIC(R) L&Rテスト YBM超実戦模試リーディング1000問
TOEIC(R) L&Rテスト YBM超実戦模試リーディング1000問

精読と多読、つまり質も量も確保するための一冊が「TOEIC(R) L&Rテスト YBM超実戦模試リーディング1000問」です。やはり実践的で身近な内容で構成されるTOEICは、英語学習の教材としては最適です。日常会話から仕事、買い物、イベントなどあらゆる生活のシーンが関連しているので、まさに使える英語の勉強になるのです。

この「TOEIC(R) L&Rテスト YBM超実戦模試リーディング1000問」はテスト本番と遜色ない高品質な問題集で、なんとTOEIC10回分のリーディングをこなすことができます。教材としては公式問題集でもいいのですが、コスパを考えるとはるかにこちらがお得です。

TOEICのリーディングテストはとにかく量が多く、慣れていない英語中級者にとっては、時間内に解き終えるのが難しいかもしれません。最初はとにかくしっかり読み、わからないところは解説を読んで、すべての単語がわかるくらいまで精読したいです。そしてわかるようになった文章を繰り返し読むことで速読力も身につきます。これを粘り強く10回繰り返すのです。

もちろんTOEICの対策をしたい方は、ある程度慣れてきたら時間配分を意識して全問カバーできるようにしましょう。

5. ラダーシリーズ

星の王子さま The Little Prince (ラダーシリーズ)
星の王子さま The Little Prince (ラダーシリーズ)

リーディングは量をこなすことで速読力が向上していきます。そこで楽しく比較的易しい英文を一定の速さで読むことができる「ラダーシリーズ」がおすすめです。

『星の王子さま』や『風と共に去りぬ』などの定番小説から『スティーブ・ジョブズ・ストーリー』のようなノンフィクションまで100を超えるタイトルが、使用する単語を限定して簡単な英語で書き改められたシリーズです。

レベル1から5までに振り分けられていて、TOEICや英検などのスコアで自分に合ったレベルの英文を選ぶことができるようになっています。各レベルの目安は以下のとおりです。

ラダーシリーズのレベルについて
LEVEL 1: 使用語彙1,000語/TOEIC300〜400点/英検4級
LEVEL 2: 使用語彙1,300語/TOEIC400〜500点/英検3級
LEVEL 3: 使用語彙1,600語/TOEIC500〜600点/英検2級
LEVEL 4: 使用語彙2,000語/TOEIC600〜700点/英検2級
LEVEL 5: 使用語彙制限無し/TOEIC700点以上/英検準1級以上

巻末に単語リストもあるので辞書なしでスイスイ読めます。「ラダーシリーズ」という名前のとおり、一段ずつレベルを上げていくのも良いでしょう

6. 好きな小説の洋書

Kokoro (Penguin Classics)
Kokoro (Penguin Classics)

スムーズなリーディングの感覚を体にしみこませるために、比較的簡単な作品を読むのと同じくらいおすすめなのが、馴染みのある作品を英語で読む方法です。すでに日本語で読んだことのある好きな作家の小説や、アニメなどで馴染みあるラノベなども内容がわかっている分読みやすいです。

全く内容を知らない小説を英語で読むと、途中で何の話をしているかわからなくなってしまうことがあります。その分好きな作品なら、ストーリーの大枠を知っているので、多少わからないポイントがあってもつまずくことはありません

ある程度人気のある日本人作家の作品は幅広く英訳が出版されています。ぼくは、世界的にも人気な村上春樹の作品を洋書で読んだりします。もちろんわからない単語や表現もありますが、大きな物語の流れを見失わないので挫折することなく読み進められます。長編がハードルが高ければ、短編もおすすめです。NHKラジオ『英語で読む村上春樹~世界のなかの日本文学』の単行本化されたシリーズは英語学習に向いています。

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村上春樹の長編を英語で読む

また夏目漱石の『こころ』などは教科書で読んだことがある人も多いのではないでしょうか。日本の古典や近代作品などは、英語で読む方が理解が簡単だったりもします。

ラノベもハイペースで英訳されていて、西尾維新の「物語シリーズ」長月達平の『Re:ゼロから始める異世界生活』などの英訳は内容はもちろん、英訳も読みやすいのでおすすめです。

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物語シリーズで英語学習

-リスニング

リスニング能力は、とにかく大量の英語を聞き流してれば向上するものではありません。しっかり土台となる単語力やリーディングスキルを身につけ、意識的に学習することではじめて身につくものです。

自分で発音することで音を覚える方法や、英語音声の特徴を把握することで根本的な課題を克服していく方法を紹介しているリスニング学習書を紹介していきます。

リスニングに苦手意識がある方や、これまで参考書を試しても効果がなかった方には、ぜひ手にとってみていただきたいラインナップです。

7. 英語耳

英語耳
英語耳

英語耳」はしっかり自分で正しい発音を覚えて、音に出すことによって、その音が聞こえるようにもなるという趣旨の学習書です。

単語暗記やリーディングをがんばっても、音やリズムを間違って覚えている場合が多いので、それが原因で上手く英語を聞き取れないということは多々あります。逆に言えば自分で正確に発音できる音は聞こえるのです。

発音記号も理解できるようになるので、単語帳での学習効率が倍増します。正しい発音で覚えることができれば、リスニングにもそのまま活かせるからです。

アルファベット一つひとつの音から単語への応用までを、発音時の舌の位置など含めて言語化してくれます。正しい発音の知識を身につければ、混同しがちな「R」と「L」がいかに違うものかがわかるでしょう。発音の基礎を徹底的に学べると同時に、洋楽や洋書を使ったその後の学習法まで解説されています。

リスニングとスピーキングの基礎力を同時に身につけることができる良書です。

8. 英語リスニングのお医者さん 集中治療編

英語リスニングのお医者さん 集中治療編
英語リスニングのお医者さん 集中治療編

英語リスニングのお医者さん 集中治療編」はリスニングに苦手意識がある方に特におすすめな学習書です。「知っている単語なのに聞き取れない」というような悩みがある方は、英語特有の音声変化に気づけていないかもしれません。

今でこそ英語リスニング学習の常識的知識となっていますが、本書ではリスニングができない原因を「短縮」「連結」「脱落」「同化」「弱形」「変形」の6パターンに分けて、徹底的に対策してくれます

例えば「get out」というイディオムは、「ゲットアウト」ではなく「ゲラウト」のような音に聞こえるのは「連結」や「変形」などが原因です。そのように音と意味がつながらないことは、リスニングの大きな障壁になってしまいます。

英語が聞けない根本的な要因を特定して、「治療」したければ、「英語リスニングのお医者さん 集中治療編」はぜひ読んでおきたい一冊です。

9. CNNニュース・リスニング

CNNニュース・リスニング2021[春夏]
CNNニュース・リスニング2021[春夏]
英語圏のニュースは、正式な英語をスタンダードなスピードで発信してくれる格好の教材です。中でも世界的に有名なCNNの素材を使った「CNNニュース・リスニング」がおすすめです。「春夏」と「秋冬」に定期的に出版されていて、世界的なエンタメやテクノロジー関連の流行やユニークな話題が20本ほどのニュースとして収録されています。

アメリカ英語、カナダ英語、イギリス英語、オーストラリア英語でバランスよく構成されているので、TOEICなどの学習にもなると同時に世界的に使える英語力を鍛えることができます。ニュースは1本30秒ほどで、音声はナチュラル、ゆっくり(ポーズ入り)、ゆっくり(ポーズなし)の3パターン用意されているので、幅広いレベルに対応していると言えます。

ニュースと言っても一切退屈することがないトレンディーなテーマで、ときに驚くような題材が取り扱われることもあり、興味を持って英語を聞くことができます。

-ライティング

リーディングやリスニングなどのインプット科目に比べ、ライティングは自分からのアウトプットを要するため、英語学習者中級者向け以上だと言えます。基本的に一定量の単語や文法の基礎を身につけ、リーディングで英文を読み慣れていれば、ライティングはそう難しいものではありません

ビジネスメールから日常的な文章までの書き方を学べる基礎的な学習書や、少しユニークだけど確実に力になる専門書を紹介します。

10. 究極の英語ライティング Basic

究極の英語ライティング Basic
究極の英語ライティング Basic

アルクの「究極の英語シリーズ」のライティングバージョンが「究極の英語ライティング Basic」としてスタートしました。本書の特徴はまとまった文章を論理立てて構成する力を身につけられる点です。

「描写」「時系列」「定義・紹介」「理由付け」という4つの論法が解説されますが、ビジネス文書でも日常的なブログでも大半はこれらでカバーできるでしょう。それぞれの形式での文章の作り方から、イントロから始まりコンクルージョンで締める英語特有のパラグラフの組み立て方まで、まさに英語ライティングの基礎の基礎を学べる入門書です。

英語を独学で勉強すると、特にライティングはついついワンパターンな表現に偏ってしまいがちです。表現の視野を広げるという意味でも、本書は役に立つはずです。

何度も繰り返し学習し、英文構築の基礎を身につけましょう。

11. 英日日英 プロが教える基礎からの翻訳スキル

英日日英 プロが教える基礎からの翻訳スキル
英日日英 プロが教える基礎からの翻訳スキル

英日日英 プロが教える基礎からの翻訳スキル」は、日本語から英語、英語から日本語の双方向の翻訳についての基礎学習書です。よほどの英語上級者でない限り、英文を作成するときの思考プロセスは、「一度伝えたい内容を日本語で考えてから英語にする」という流れになっているはずです。

つまり日本語を英語に訳すスキルを磨けば、ライティングはスムーズになります。「翻訳なんて無理」と感じている方でも、本書では日本語も英語も使いこなすプロが入門的知識から教えてくれるので安心です。

不自然な直訳のようになってしまったり、日本語を強引に英語にしたような文章になってしまったりという問題を解決してくれるのが魅力です。意味をコアからとらえ、英語らしい自然な表現に変換するヒントが詰まっています

日本語と英語の特徴の違いを理解する上で、翻訳を学ぶことはとても有益です。英語ライティングを学ぶのに翻訳を学ぶ人は少ないかもしれませんが、かなりおすすめな学習法です。

12. aとtheの底力 冠詞で見えるネイティブスピーカーの世界

aとtheの底力
aとtheの底力

基礎的なライティングスキルに加え、「aとtheの底力 冠詞で見えるネイティブスピーカーの世界」でもう少し深く知っておきたいのが冠詞です。少しマニアックですが、誰でもaやtheについて悩んだことはあるのではないかと思います

学校では、相手との共通認識はないものは「a」や「an」で、共通認識があるものや月や地球など一つしかないものは「the」で表現すると習います。しかし、そのような表層的な知識では冠詞を理解しているとは言えません。「a/an」と「the」でも悩むのに、無冠詞で書くべき場合もあります。

都度そのような問題に悩まされないよう、ネイティブが考える冠詞の考え方を学ぶのも、ライティング力を一段アップさせる手段です。ぜひ参考にしてみてください。

-スピーキング

スピーキング自体が中級者から上級者向けで、最も難しい英語スキルでしょう。なのでここではスピーキングの入門書を中心に紹介していきます。理論上はライティングができれば、スピーキングもできます。

しかしスピーキングはその場の瞬発力が求められます。そのために話すことに慣れるためのシャドーイングという学習法や、TOEFLのようなテスト形式での学習法が役に立ったので紹介します。

ちなみに、上記リスニングでも紹介した「英語耳」は発音の矯正にも役立つので、スピーキングのための学習書としてもおすすめです。

13. ゼロからスタートシャドーイング

ゼロからスタートシャドーイング
ゼロからスタートシャドーイング

スピーキングの学習方法の筆頭として挙げられるのが、シャドーイングです。音声に続いて、間髪入れずに自分でも音声を真似して、影を追うように発声していくトレーニング方です。そのシャドーイングの入門書としておすすめが「ゼロからスタートシャドーイング」です。

初めから急に長文を読み上げるのではなく、本書では単語レベルから繰り返していく仕様になっているのでスピーキング初心者にとっては最適です。そしてセンテンスにステップアップし、長文に挑戦するというような段階的な構成になっています。素材のテーマは多岐にわたり、身近な生活からビジネスまで網羅されています。

単語レベルでの音もそうですが、単語がつながっていくリズムのつけ方こそが英語の特徴です。それを実際に真似して声に出すことで、ネイティブのような英語に近づいていけるのです。

その第一歩がシャドーイングであり、入門書の「ゼロからスタートシャドーイング」です。

自分で発音できるということは聞けるようにもなるということなので、シャドーイングはリスニング力の向上にもつながります。初めは難しいと感じるかもしれませんが、本書のような入門書を使うことで、早く簡単に慣れることができるのでおすすめです。

14. TOEFLテスト集中攻略スピーキング

TOEFLテスト集中攻略スピーキング
TOEFLテスト集中攻略スピーキング

少しレベルを上げたスピーキングトレーニングには「TOEFLテスト集中攻略スピーキング」がおすすめです。英語テストの中でも難しい部類のTOEFL用の対策学習書で、スピーキングセクションに特化した一冊です。

TOEFLのスピーキングは、最初に英語の講義などを聞いたり読んだりして、数十秒の準備時間を経て、1分ほど話すという内容です。ですがスピーキングのトレーニングを行う上では、もう少し時間を使ってじっくり考えてもよいでしょう。

自分で英文をしっかり考えることももちろん重要ですが、各設問ごとに用意されているモデルアンサーと解説を読み込むだけでも十分効果的だと感じました。

日常的な話し言葉というよりは、理路整然と述べていくような英文です。瞬発的なスピーキングには、自分の中にいくつかの型を持っておくことが役立ちますが、まさに基本的な英文構築の型を身につけるのにも最適な参考書です。

単語なども含めやや難易度は高めですが、本格的なアカデミックスピーキングスキルを磨きたい方には必携の一冊です。

-最後に

どのセクション、どの学習書にも言えることですが、とにかく繰り返し同じ内容をこなし続けることで、英語力は上がっていきます。大切なことは英語力アップという結果を焦らないことです。ぼくは学生のときに先生から「今やっている勉強の成果が出るのは半年後だ」と言われたことがありますが、まさにそのくらいの感覚です。

長く英語学習を続けるためには、内容自体も面白くないと続きません。なので楽しみながらできるような学習書や勉強法を紹介したつもりです。

ぼくも英語学習は続けているので、さらにおすすめな参考書が出てきた際には、このリストをアップデートしていきたいと思います。

一緒にこれからもコツコツ英語学習を続けていきましょう!

それでは楽しい読書ライフを!

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