頭の中のモヤモヤを解消する3つのアウトプット術【思考の整理学】

『思考の整理学』外山滋比古
あすどくくん
なぜか、ずっと頭の中がモヤモヤしている…
あすどくくん
仕事の後は疲れて、頭が働かない…

というようなこと、ありませんか?

時間をとって集中して考える時間が必要なのはわかっているし、ずっと悩みのようなものがある気がしている、という方も多くいるのではないでしょうか。

今回は、「思考」に関するベストセラーである外山滋比古さんの『思考の整理学』から、頭の中のモヤモヤを解消するアウトプット術について紹介していきたいと思います。

本書はタイトル通り思考を整理するための本で、考えるために必要なこと・アイデアを生み、活かす方法などが30以上もの項目で紹介されています。

その中でも「朝」「書く」「忘れる」という3つのキーワードとともに、頭の中のモヤモヤを解消し、効果的にアウトプットする方法に焦点を絞って解説していきます。

頭の中でモヤモヤを抱えて、うだうだ考え続けるのはもうやめにしましょう!

朝時間の有効活用

集中して考え事をするにしても、読書などのインプットをするにしても、生産的なアウトプットをするにしてもポイントは「朝」です。

どうも朝の頭の方が、夜の頭よりも、優秀であるらしい。

著者も夜に頭を働かせることはあったそうですが、あるとき朝の有用性に気づいたと言います。

もちろん夜型の人もいて、朝より深夜帯のほうが脳が働くという人もいると思います。しかし、多くの成功者たちは口を揃えて朝時間の重要性を説きます。

みなさんも、夜にあれだけ行き詰まっていたことが、一晩寝て朝起きてみると、どうしてそんなに悩んでいたかわからないほどに簡単に解決してしまった、という経験はありませんか。

著者は「朝飯前」という言葉を面白く、かつ説得力のある解釈をしています。一般的には、「朝食前にもできるほど簡単なこと」という意味で使われると思います。しかし、

簡単なことだから、朝飯前なのではなく、朝の食事の前にするために、本来は、決して簡単でもなんでもないことが、さっさとできてしまい、いかにも簡単そうに見える。

そういう意味があるのではないか、と言われてみれば、たしかにそれももしっくりきます。

また朝飯前というのは、空腹の状態です。ランチをお腹いっぱい食べて、午後眠くなって仕事に支障をきたすという経験はあるかと思います。「胃袋に何か入れたあとすぐ、頭を使うのはよくない」のです。

早起きして朝食前に集中する時間を確保しましょう。早起きが苦手という人でも、朝食と昼食を同時にとるブランチという形をとれば、それまでの時間を思考のためにあてることができます。

頭の中にモヤモヤを抱えている方。どうしても解決できない悩みや不安がある方。そんなときは寝てしまいましょう。そうしてスッキリした頭で翌朝考えてみると、驚くほど思考が整理されていることに気づくでしょう。

とにかく書き出す

卒業論文を書こうとしている学生が行き詰まっているとき、著者はこんな声をかけるそうです。

「とにかく書いてごらんなさい」

この「とにかく書く」ということは学生だけでなく、考えをまとめようとしてうまくいかないという状況にある誰しもに言えることです。

「考えるのにまだ必要な情報が揃っていない」と知識や情報を先に集めたくなるのはよくわかります。しかし、本を読んだりネットで調べたりすればするほど、考えがまとまらなくなることがあります。

まずは気軽に書き出してみると、思ったよりもすらすら書けます。書いているうちに、考えが整理されていくのです。

もつれた糸のかたまりを、一本の糸をいと口にして、すこしずつ解きほぐして行くように、だんだん考えていることがはっきりする。

本当にこんな感覚になることがあります。ぼくもこのようにブログを書いていて、「今回のテーマは難しそうだから気合いを入れよう」と意気込むほどに、最初の一筆につまづくことがあります。書く気にならないのです。

でもそんなときには、気軽に書き出してみるのです。そうすると自分でも考えていなかったようなことまでアウトプットされることもあります。

そして書き出したら、できるだけ勢いを殺さないで、どんどん進んでいきます。

これはいかなる文章でも、いかなる悩みや不安でも同じです。頭の中だけで考えていても、それは考えた気でいるだけで、少しも前進していないかもしれません。書き出してみると、少なくとも前に進めます。

思い切って忘れる

「頭の中のモヤモヤを解消し、効果的にアウトプットする」ために重要な最後のポイントが、「思い切って忘れる」ことです。

モヤモヤや悩みを抱えれば抱えるほど、脳のキャパシティは圧迫されていきます。頭という倉庫が効率的に稼働するためには、余計なものをなくす必要があります。つまり工場の整理が必要です。

この工場の整理に当ることをするのが、忘却である。

一般的に知識を記憶することは良いことだと教えられてきました。クイズ番組なども、知識の集積を競うためのものです。しかし、現代では記憶することにおいて、人間がコンピュータに勝つことは不可能です。

そうなると、人間の価値は、いかに想像力を駆使して、新しいことを考えるかということなのです。そして人間はコンピュータとは違って、「忘れる」ことができます。

勉強し、知識を習得する一方で、不要になったものを、処分し、整理する必要がある。何が大切で、何がそうでないか。

もちろん考えるために、一定の知識は必要です。しかし、なんでもかんでも脳に詰め込めばよいというものでもありません。大事なものをしっかり残しておくためにも、自分の価値観を明確にする必要があります。

朝のような集中できる時間帯に、自分について考えるということを定期的にすることも重要だということです。

自己分析もおすすめです!

『メモの魔力』自己分析のやり方を、もっとわかりやすく解説してみました

以上の三点が、思考を整理し、効率的なアウトプットをするためのポイントです。

『思考の整理学』を行動にうつそう

『思考の整理学』に学ぶべき明日から始めたい行動内容は、

朝食前を有効活用する

です。

最初に項目で述べた通り、朝の空腹の時間帯は、考え事やアウトプットには最適です。このゴールデンタイム上手く活かせれば、「時間が足りない」という悩みは解消されるはずです。

また、残り二つの「とにかく書き出す」「思い切って忘れる」という項目も、とても実践しやすいものになっています。

思考という分野での権威である外山滋比古さんの代表作は、信頼を裏切らないはずです。『思考の整理学』ご一読してみてはいかがでしょう。

それでは楽しい読書ライフを!

▽他にもオススメしたい本がたくさんあります!▽

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