細谷功さんの本 おすすめ5選

細谷功のおすすめ本

頭を良くするためには何が必要でしょうか?

そんな難しい問いに答えてくれるのがコンサルタントや著作家として知られる細谷功さんです。ここで定義する「頭の良さ」はテストで良い点が取れることや豊富な知識を持つことのみを指しません。自分の頭で考える習慣を持ち、もっと本質的に鍛えられた思考力を持つような人が「頭が良い」ということになります。

今後AI(人工知能)やロボット技術の発達などで、多くの既存の仕事が機械に取って代わると予測されています。その技術進歩の加速の流れは止まらないでしょう。そうした時代に最も磨くべき武器は、やはり自分の頭を使う思考力なのです。

その具体的な頭の良さを説明し、深く速い思考力を鍛える方法を教えてくれる細谷功さんのベスト本を5冊に厳選してオススメしていきたいと思います

細谷功さんってどんな人?

著者である細谷功さんには以下のような経歴があります。

株式会社東芝にて原子力技術者(約8年間)。その後、ビジネスコンサルティングの世界へ (アーンストアンドヤング、キャップジェミニアーンストアンドヤング、キャップジェミニ、ザカティーコンサルティング、クニエ) 以上、細谷功さん公式ウェブサイト「プロフィール」より

ツイッターのプロフィールにもあるように”「思考力」を中心テーマに地頭力やフェルミ推定、Why型思考、アナロジー思考、イグノランスマネジメント等に関する執筆やセミナー活動”も行なっています。

そんな細谷さんは「考えること」の重要性をテーマとした著作を数々出版しています。細谷功さんの代表作『地頭力を鍛える』をはじめ、『具体と抽象』『メタ思考トレーニング 発想力が飛躍的にアップする34問』『考える練習帳』などは知るひとぞ知るビジネス書の名作です。

細谷功さんのオススメ本5選

1. 地頭力を鍛える

地頭力を鍛える

本書『地頭力を鍛える』は細谷功さんの代表的な本です。細谷さんは考えることの重要性をとてもわかりやすく解説した本をいくつも出版されていますが、特に本質的で根源的な思考法について焦点があてられています。『地頭力を鍛える』は内容が濃く、学べることが膨大なので読むのに少し時間がかかるかもしれませんが、特にビジネスパーソンにとっては今後一生使える武器が身につきます

本書で紹介されている地頭力は、結論から考える「仮説思考力」、全体から考える力「フレームワーク思考力」、単純に考える力「抽象化思考力」から構成されます。どんな仕事でも通用する「考え方の本質」を学べる内容なので、時間をかけてでも読むべき本だと感じています。

自分の頭を使って考える機会が減っている今だからこそ、地頭力を鍛えることで他人とは違う大きな力を発揮できると、細谷さんは言います。その地頭力を鍛えるツールとして「フェルミ推定」の扱い方も詳しく解説されています。

あすどくくん
ぼくは個人的に『地頭力を鍛える』を読んで、仕事の取り組み方が激変したと感じています。特に結論から考える「仮説思考力」と全体から考える力「フレームワーク思考力」は仕事の効率をかなり高めてくれました。

2. 入門『地頭力を鍛える』 32のキーワードで学ぶ思考法

入門 地頭力を鍛える

入門『地頭力を鍛える』 32のキーワードで学ぶ思考法』は細谷功さんが2007年に出版した『地頭力を鍛える』の入門編書籍です。内容は紛れもなくこれからの時代に誰もが身につけるべき思考法を取り扱っており、タイトルの通りもとの『地頭力を鍛える』を簡単に解説しているので、格段に読みやすくなっています。問題解決のための思考ツールから、日々自分の頭で考える力を研ぎ澄ますための姿勢までが32ものキーワードで解説されています。

自分の頭を使って考える重要性を説いてきた細谷さんがはじめて、知識を身につけるためだけに書いた本だと語っています。もちろん本書から自分の頭で考えるべきこともたくさんありますが、本書の目的はあくまで「考える」に至るまでの基本的な知識を身につけることです

それぞれ32の思考法について、その思考法の意味(What)、その思考法が重要な理由(Why)、その思考法の具体的な活用方法(How)の3点セットで解説されているので、納得感をもってしっかり理解できるのが本書の特徴です。

あすどくくん
ぼくはあらゆるビジネスパーソンに『地頭力を鍛える』を読むことをおすすめしています。それもできるだけ早い時期に読めたら、有利に仕事をすることができます。ですがもし読書にあまり慣れていない方は、まずはこの入門編がオススメです!

3. 具体と抽象

『具体と抽象』細谷功

細谷功さんが説く思考力の中でも、特に重要な要素が具体的に考える力とと抽象的に考える力です。その「具体と抽象」をピンポイントで掘り下げた本が『具体と抽象』です。

よく「頭の回転が速い」といわれる人がいますが、まさにこの「具体と抽象」の行き来を瞬時にできる力を持っているのです。「具体と抽象」を胃行き来する力を身につけるメリットは、圧倒的な「応用力」です。「一を聞いて十を知る」ともいえますが、ある事象を経験したり、学んだりすれば、それを広い分野で応用できるのです。これは問題解決や新しいアイデアが求められるビジネスの世界では、汎用性が高い力なのでぜひ身につけておきたい力です。

またコミュニケーション面でも大きな力を発揮します。「上司が言っていることはあいまいすぎてよくわからない」という人は抽象的な概念を具体的レベルに噛み砕くことが苦手かもしれません。「この人の話は長すぎてよくわからないな」と思う人は、具体的な話を抽象的なレイヤーに押し上げて考えることが苦手かもしれません。もちろんこれは発信側にも聞き手側にも言えることです。

あすどくくん
深く速い思考力を身につけるための基本がこの『具体と抽象』で学べます。そしてこの「具体と抽象」の力を最大限活かすために読んでほしい本が、前田裕二さんの『メモの魔力』です!

4. メタ思考トレーニング

『メタ思考トレーニング』細谷功

もし仮に今後AIが全て職業に取って代わり、人間が働く必要がない時代が来たときに、それでも必要であり続ける能力とはなんでしょうか。その答えは「メタ思考」だというのが細谷功さんの考えです。そんなメタ思考の重要性や鍛え方をわかりやすく紹介しているのが、細谷功さん著『メタ思考トレーニング』です。

メタ思考とは、あるものを一つ上からの視点から客観的に見る考え方です。メタ思考ができるようになると大きな恩恵を受けられますが、その中でも大きいのが自分の成長につながる点です。ぼくたちはどれだけ多くのことを学んだとしても、世界には自分が知らないことの方が圧倒的に多いのです。その「無知の無知」の状態に気づかせてくれるのがメタ思考に他なりません。これが全ての思考や勉強のスタートとなるから重要なのです。

また物事を俯瞰して見るメタ思考は、思い込みや思考の癖から抜け出すためでもあります。思い込みを捨て自分は間違っているかもしれないと疑うことで、視野の狭さからくる思考の癖に気づくことができます。このメタ思考の具体的なトレーニング方法と、考えるための問題が34問掲載されています。実践的な細谷功さんの一冊です!

あすどくくん
『メタ思考トレーニング』新書なので、とてもわかりやすく細谷さんの思考法が解説されています。また手軽に持ち歩けるので、移動時間などのすきま時間に問題を解くのがオススメです!

5. 考える練習帳

『考える練習帳』細谷功

細谷功さんの『考える練習帳』はぼくにとって衝撃的な一冊でした。社会人になったばかりのころ、ぼくは上司に言われたことを淡々とこなす毎日を危惧していました。「何も考えずに作業する機械のような自分でいいのだろうか?」とさえ思ったのです。そこで出会った一冊がこの『考える練習帳』でした。

まさに自分の頭で考えるための入門的な本です。自分の頭で考えられているか否かは、以下の質問リストで簡単にわかります。

1 わからないことは何でもネットで入念に調べる
2 常に売れ筋や人気商品を購入する
3 「ミスが少ない」ことがプロの絶対条件である
4 目上の人の意見は素直に聞いてそのまま実行する
5 規律やマナーを重視する
6 準備が周到にできるまでは行動しない
7 「好きなようにしていい」といわれると不安に感じる
8 お金と数字に強い
9 常識を身につけていない人は困る
10 協調性があり、上司や先輩にかわいがられる
この中で7つ以上Yesの場合は、自分の頭で考えられていない可能性があります。ぼくも当時はYesが7つでした。しかしそんな状況を変えるための方法が最初の一歩から解説されています。自分がまだ知らないことがたくさんあることに気づくこと、物事を疑い、Whyを考えることで思考を深めること。
細谷功さんが考える「思考力」はこれからの時代より大きな意味を持ってくることと思います。「まずどうしたらいいかわからない」という方は迷わず読んでみてください!
あすどくくん
ぼくは当時、自分の頭で考えられていない現状に戸惑ったものでしたが、わりと早い段階で『考える練習帳』に出会えて心底よかったと感じています。まずは上の質問リストに答えてみてください。個人的に5個くらい該当すれば、読む価値は大いにあると思います!

以上が細谷功さんのオススメな本5選でした!どの本もわかりやすい本、というか細谷さん自体がとてもわかりやすい語り口なので、読書にあまり慣れていない方にもオススメできます。もちろん読書や「思考法」というテーマに興味がある人はより深く内容を味わうことができるでしょう。

将来のために最強の武器を磨いておく良い機会になるはずです。

それでは楽しい読書ライフを!

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