【1/10貯金とは】『漫画 バビロン大富豪の教え』で「お金」を学ぶ

漫画 バビロン大富豪の教え

「お金について」「働くことについて」「幸せについて」、これが正解という答えはなかなか見つけ出せないものです。

しかし、太古からの不変的な知恵を借りて現代にも応用することは、ぼくたちの人生にとってとても助けになることです。

そんな知恵を簡単に学ぶことができる本が、『漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則』です。

本書は1926年にアメリカで出版された”The Richest Man in Babylon”をもとに、翻訳および漫画化されたものです。ちなみに『バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか』というタイトルで10年以上も前に日本でも単行本が出版されています。

そんな長い間、読み継がれている理由はなんなのでしょうか。
それがこの本の魅力でもあるのですが、本書冒頭の一部を引用させてもらいます。

百年近くたった今でも、世界中でこの物語が読まれているのは、目先のお金を得るためのテクニックではなく、「お金に愛される知恵を身につけること」や「働くことの大切さ」「人との付き合い方」など、時代を超えて通用する、人間が幸福になるための真理が書かれているからかもしれません。

バビロニアという紀元前十八世紀から紀元前四世紀頃に現在のイラクあたりに存在した国で、タイトルにも入っているその首都バビロンでのお話です。

そんな昔から学ぶ教えは、現代でも通用するほど本質的で、出版から約100年たっても、そしてこれからも、生きるヒントをぼくたちに与えてくれることでしょう。

本書『漫画 バビロン大富豪の教え』はストーリー自体が面白く感動できるほどのクオリティーなので、本当に楽しみながら多くを学べます。

普段あまり読書はしない、本を読むのは苦手だ、という人にはうってつけの一冊です!人類全ての人に応用できる内容と言っても過言ではないと思うので、数あるビジネス書のなかでも、まず最初に読む本として全ての人におすすめしたいです。

ここでは『漫画 バビロン大富豪の教え』から学べることをより実用的に噛み砕いて、厳選して紹介していきます。

『漫画 バビロン大富豪の教え』はどんな内容?

古代バビロンに住む決して裕福とは言えない少年バンシルが、バビロンの大富豪であり国の有力者でもあるアルカドに教えを受けながら成長していく物語です。その中で、「黄金に愛される七つの道具」や「お金と幸せを生み出す五つの黄金法則」など、人類不変ともいえる知恵を学ぶことができます。

のめり込んでしまうようなストーリー自体が楽しめるものですが、その内容には上記のような教えが主人公を通じて実践されていきます。また章の間にはコラムが差し込まれ、現代に応用した貯金術や投資術が書かれています。

「黄金に愛される七つの道具」とは

バビロンの大富豪アルカドが主人公の少年バンシルや他の国民に最初に教える内容が「黄金に愛される七つの道具」です。

大富豪であるアルカドは、民にお金を与える財力もありましたが、そうではなくお金の増やし方を教えました。

よく現代でもこんなことが言われますよね。

無人島で釣りの上手い人に、その日食べる魚を分け与えてもらっても意味はない。生き延びるためには、魚の釣り方を教えてもらうことが重要だ。

その「魚の釣り方」「お金の増やし方」が以下の「七つの道具」なのです。

  1. 収入の十分の一を貯金せよ
  2. 欲望に優先順位をつけよ
  3. 貯えた金に働かせよ
  4. 危険や天敵から金を堅守せよ
  5. より良きところに住め
  6. 今日から未来の生活に備えよ
  7. 自分こそを最大の資本にせよ

さらに「守るべき者を持つ屈強な壁となれ」という教えも最重要事項の一つだとアルカドは言います。

「お金と幸せを生み出す五つの黄金法則」とは

「お金と幸せを生み出す五つの黄金法則」は、「黄金に愛される七つの道具」をさらに昇華させた教えです。すぐに理解することは難しい、と本書でも言われています。

しかし、基本である「黄金に愛される七つの道具」を実践していけば、この五つの法則の理解はより深まり、ぼくたちにとってさらに役立つ教えとなるでしょう。

  1. 家族と自分の将来のために収入の十分の一以上を蓄える者の元には黄金は自らを膨らませながら、喜んでやってくるだろう
  2. 黄金に稼げる勤め先を見つけてやり、持ち主が群れを膨大に増やす羊飼いのように賢明ならば、黄金は懸命に働くことだろう
  3. 黄金の扱いに秀でた者の助言に熱心に耳をかたむける持ち主からは、黄金が離れることはないだろう
  4. 自分が理解していない商い、あるいは、黄金の防衛に秀でた者が否定する商いに投資してしまう持ち主からは黄金は離れていくだろう
  5. 非現実的な利益を出そうとしたり謀略家の甘い誘惑の言葉にのったり己の未熟な経験を盲信したりする者からは黄金は逃げることになるだろう

まずは何から実践すればよいか

まずは基本である「黄金に愛される七つの道具」を理解し、一つずつ行動にうつしていくことが重要です。

ここでは「黄金に愛される七つの道具」の中から「収入の十分の一を貯金せよ」と「自分こそを最大の資本にせよ」に焦点を当てていきたいと思います。

収入の1/10を投資に回す

このバビロンから伝わる教えの第一項目として、「収入の十分の一を貯金せよ」というものがありました。そこでまずは自分の給料やその他の収入の1割に手をつけないで貯金することです。

収入の1割というのは小さな額とは言えないですし、そんな余裕はない、という人もいるでしょう。しかし、だからこそそれを貯金に回すべきなのです。数年後、数十年後、その額は大きなものになります。

サラリーマンの平均的な生涯収入が2~3億円だとするならば、定年まで収入の1/10を貯金に回せば3000万円の貯蓄が可能です。

この収入の1/10を貯金することで、お金の使い方にも優先順位がついていきます。これは二番目の教えである「欲望に優先順位をつけよ」にも直結する話です。

使えるお金が少なくなれば、本当に必要なことに優先的にお金を使い、「やっぱりこれはいらなかったな」「余裕がないからこれは諦めよう」というように、無駄遣いを減らすこともできます

さらに貯金と言いましたが、これは銀行預金にお金を預けることを意味しているわけではありません。本書でもおすすめされている方法は、投資です。株や投資信託に回すことで、さらにお金を増やすことができるかもしれません

投資?株?

そんな言葉を聞くと、怖い、リストが高そうと思うかもしれませんが、知らないものは怖いと思うのは普通のことだと思います。

もちろん適切に運用するためには勉強も必要でしょう。お金について、投資についてなどの授業は学校では受けられません。

ですが、誰もが一生使うお金について学ばない、というのは少しおかしいと思いませんか?

たしかに、学ばなくてもそれなりに収入が得れて、使えてしまいます。しかし、自分はその結果裕福と言えるでしょうか。

まずはお金についての基本を、本書で学ぶことができます。投資に関して、考え方から推奨の投資商品まで掲載されています。もちろんこれをやるかやらないかは、あなたが勉強して自分で決めることです。

自分が最高の資産だと認識する

結局収入の元である労働も、投資をする知識も自分次第です。自分という資産が、お金を生んでいるわけです。

日々忙しい中で、目の前のことに必死で、ついつい健康や新たになにかを学ぶことは後回しになりがちです。

しかし健康でなければお金を増やすどころか、すり減っていく一方です。勉強をしなければ、だまされて損をしたり、収入アップのチャンスを逃したりするかもしれません。

健康維持のため自分を気遣い、自分にとって最適な仕事(得意であったり好きなことを活かせること)を見つけ、自分の専門分野についてよく学ぶことが最優先です。

収入とは(そもそも成功そのものも)、知恵×行動量の結果でしかありません。どれだけ学べるか。どれだけその知恵を活かして行動できるかが、お金持ちになる、自己実現をする鍵になります。

また本書から学べる、人の原動力は「感謝」であり「寛容(人に知識や経験を共有するという意味で)」です。

最後の教えの「守るべき者を持つ屈強な壁となれ」というのも、人情味溢れる言葉ですが、感謝できる人がいて初めて人は強くなれます。その感謝から人に知識や経験をしようと思えるし、その恩は巡り巡って自分にプラスになって返ってくるものだと、教えてくれます。

明日からはじめよう!

『漫画 バビロン大富豪の教え』から学ぶべき、明日からはじめたい行動内容は、

収入の1/10を計算し、別の口座に移す

です。まずは物理的に収入の1/10を他とは引き離しましょう。そのあとに投資に回すことができれば理想ですが、それにはあなた自身がさらに学ぶ必要があります。

この1/10貯金ができれば、お金の使い方も効率的になり、今後に対する安心も確保できるので、人生が変わっていくことでしょう。

他にも学べること

□おすすめの投資先

□未来への備え方

□逆境に立ち向かう方法

etc.

本当に30分~1時間くらいで、バーっと読んでしまいました。しかし、この教えが濃密ですぐに腹落ちさせるのは難しい内容です。何度か読んで、「あー自分だったらこうすれば当てはまるな」というのがわかってきます。

「ビジネス書に興味がある」「お金について簡単に学びたい」という方には特におすすめです!

もっと深く学びたいという方は、こちらの単行本バージョンをチェック!
それでは楽しい読書ライフを!