仮想通貨、投資、保険や税金など全てこれ一冊【池上彰のお金の学校】

池上彰のお金の学校

もうお金についての知識がないなんて言わせない。

そう思わせてくれる本が『知らないと損する 池上彰のお金の学校』です。

池上さんの本は、あらゆる分野で勉強したいときの入門書にぴったりで、網羅的な情報がわかりやすい説明で学べます。中でも「お金」についてゼロから教えてくれるこの『池上彰のお金の学校』は、以下のような疑問を持っている方には最適です。

  • 仮想通貨やキャッシュレスなどお金に関するニュースが理解できない
  • 経済に全体像が把握できない (今って景気はどうなのか、など)
  • 株や投資信託ってなに?NISAってどう活用すればいいの?
  • お金に関して損をしたくない!

本書ではお金の歴史から最新の仮想通貨などのトピックまで、さらには投資や保険、税金などぼくたちの生活に関わる全てのテーマが取り上げられています。またニュースもだいぶ深く理解できるようになるはずです。

そんなもっとも重要で基本的な情報を整理してくれた状態で読めるこの本に、1,000円もしない新書代を払うことになんのためらいがあるでしょうか (Kindleだと約600円です!)。

ちなみに今回紹介する『池上彰のお金の学校』は2019年に出版された新版なのですが、元々は2011年に出版されたものです。ぼくはどちらも読みましたが、情報が完全にアップデートされています。2011年には仮想通貨という言葉など聞いたこともなく、極端な円高な時代でしたが、現在では世の中の状況は一変しています。

そのような最新情報が盛り込まれつつ、どんな時代にも通用する基礎知識がしっかり学べるのが本書です。

「○○円貯金術」や「かんたんに稼げる投資術」のような本を読む前に、基本を学ぶことがなにより大切ではないでしょうか。基本さえ知っていればその知識は長く使えますし、さまざまな場面で応用できます。

お金の歴史、投資、保険、税金などについては、本書でしっかり読んでいただくとして、ここでは、お金についてもっとも重要なポイントのみを紹介していきたいと思います!

『池上彰のお金の学校』はどんな内容?

本書のタイトル通り、お金について学ぶことで損することなく上手にお金とつきあっていく知識を学べる、まさに「お金の学校」で授業を受けているかのような内容です。そもそもお金とはなにか、という本質を歴史を振り返りながら考えることにはじまります。また銀行とは自分にとってどのような存在なのか。株や投資信託と呼ばれる投資とはどのような仕組みなのか。さまざまな種類がある保険には入るべきなのか。税金とはなぜ必要で、どのように使われているのか、などお金に関わるあらゆる分野の基礎を学ぶことができる構成になっています。

池上彰さんから学ぶという安心感がなによりも大きいのですが、「お金の学校」といっても眠たくなるような内容では決してありません。身近なテーマを例にわかりやすく解説してくれるので、前のめりにならざるをえません。書いてあるのは、知らないでは済まされない基本的な知識なので、ぜひ「お金の入門書」として勉強しておきたい、そんな一冊です。

お金について勉強する重要性とはなにか

どうして今さらお金について勉強する必要があるのでしょうか。「勉強」という言葉を聞くだけで、避けたくなってしまう人もいるかもしれませんが、一生つきまとうお金という問題について勉強しなければ、ずっと苦労することになるかもしれないからです。

なにより、お金について理解できると世界が違って見えます。ニュースが理解できるようになると、社会の動きがわかるようになります。

いまや「銀行に預けていれば安心」とは言い切れず、「老後は年金がある」という保証もありません。つまり自分で生活を守るしかないのです。これがお金について学ぶ重要性です。

損をしないため、お金に囚われないために、お金をうまく使う知識を習得しましょう。

お金の最重要ポイントは「信用」

お金の正体についてもっとも重要なポイントを挙げるとすると、それは「信用」だと池上さんは言います。

たとえば、一万円札で考えてみましょう。

あの誰もが使っている一万円札、物質的にはただの紙切れで、あの紙切れ自体に一万円分の価値はないですよね?なぜ一万円札が一万円分の価値を持ち一万円分のものを買えるのでしょうか。

答えはこうです。

お金を使う人たちがみんな「一万円札には一万円分の価値がある」と「信用」しているからです。この「お金の価値」の土台になっているのは「信用」だ、ということが見えてくると、「お金」はもちろん、「お金」の周辺を彩るさまざまなサービスのことも理解できるようになります。

そのお金まわりのサービスの一つである、クレジットカードも「クレジット=信用」というくらいなので、「信用」で成り立っているものなんですね。あなたが支払ってくれるという信用があるので、カードで買い物ができるわけですよね。

つまりお金とは、「信用」が重要なのであって、みんながお金と信じている紙幣や硬貨自体が重要なわけではありません。このような考え方をすると、仮想通貨やいわゆる「信用経済」などについての理解もスムーズになります。

今後お金や経済がどれほど変化していくのか想像もつきませんが、このように本質や基本的な知識を身につけていれば怖くないですね。

知識は日々更新していく

本書の後半でも、ニュースについて触れていますが、やはりお金や経済は変化がめまぐるしいので、ある程度は新聞やニュースなどで知識をアップデートしていく必要があります。

デフレやインフレ、高金利や低金利など、知っていれば損をするどころか、上手にお金を使うことができます。テクノロジーによる便利なサービスなども、知らなければ「なんだか怖いな」と思ってしまいますが、理解していれば生活を便利にしてくれます。

そのような最新トレンドや経済状況などのニュースを理解するためにも、本書で学べるような基礎知識が必要不可欠です。急がば回れ、ではないですが、基本的なことから勉強していくのが一番効率的だと思うのです。

明日からはじめよう!

『池上彰のお金の学校』に学ぶ、明日からはじめたい行動内容は、

身の回りの「お金」を見直す

です。例えば貯金や保険、投資商品などです。例えば万が一の事態や未来に備えたい場合、貯金と保険と投資による資産運用など全てやっている人って結構いるはずです。

しかし十分な貯金があれば保険は不要かもしれませんし、保険に入っていれば過剰な貯金は不要かもしれません。未来のためにお金をとっておくあまり、今使うべきチャンスを逃していることだってあります。

いましかできないことや、スキルアップのための自己投資にお金を使うべきかもしれません。

これを機に、一度自分はいつまでにどのくらいのお金が必要なのか考えておくことは、将来の役に立つでしょう。

いずれにせよ、それもお金について正しい知識があってこそなので、一度本書を手にとっていただきたい、というのが正直な思いです。

他にも学べること

□キャッシュレス社会とは

□GDPについて

□円安・円高について

□給料とボーナス

□ギャンブルの経済学

etc.

人生に必要な一冊と言っても過言ではないくらいの必読書だと思うので、ぜひ一度数百円の「投資」をしてみてはいかがでしょうか。