あなたは誰にも負けない何かを持っていますか?
どんなにニッチでも「これなら誰よりも好きで詳しい」「得意でしかない」みたいなものを言語化できますか?
今回紹介するホリエモンこと堀江貴文さんの『ハッタリの流儀 ソーシャル時代の新貨幣である「影響力」と「信用」を集める方法』は、まさにこの新しい時代に「何かに突き抜ける方法」をわかりやすく教えてくれる本だと言えます。
本書はホリエモンの本ではありますが、もう一つのポイントは箕輪厚介さんが編集者だと言う点です。NewsPicks Bookでバシバシとヒットを飛ばしている天才編集者とも取り上げられる箕輪さんとホリエモンのタッグはあの『多動力』以来ですね。
よくホリエモンは自分の思考の根源に一番近いものをカルピスで言う「原液」と比喩し、編集者がホリエモンの本を作ることなどを「原液を薄めて広める」的な表現をしますが、この箕輪さん編集のホリエモンの本は一番「原液」に近いと思います。その理由は二点あって、
①箕輪さんはホリエモンと最も親交の深い一人である
②箕輪さんは著者憑依型の編集者である
という理由があげられます。
そんな感じでホリエモン×箕輪厚介のタッグ本をずっと待ちわびていたのですが、3冊目(多分)をついに出版してくれましたね!
さて少し脱線しましたが、僕がこの『ハッタリの流儀』で感じたテーマの中心は一言で言うと「新しいことにチャレンジしまくりながら、できないことをも実現させる」ということ。
本書のメッセージは本質的には『多動力』とはあまり変わりません(ちなみに『多動力』はタイトルで誤解されがちですが、いろいろなことに触れてみるというよりは、その先に見えた「好き/得意なこと」で一点突破するというメッセージの方が重要だと思っています)。
そしていろいろやってみたはいいけど、「これといった圧倒的な成果がまだ見えない」という人にこそ読んでほしいのがこの『ハッタリの流儀』です。
それでは特にグサグサ刺さった箇所を3つほど紹介したいと思います!
1. やる、やる、やる
あなたに好きなゲームがあったとしたら、その面白さを理屈っぽく説明するよりも、寝ても覚めてもそのゲームをやりまくっているほうがいい。周りの人は次第にどれほどそのゲームが面白いのか気になって集まってくる。p.43
ここからは大きく2つことが言えると思っています。
①好きなものがあるならそれだけやって突き抜けるべし
「自分が好きなもの」というのを明確にわかっている人にはあまり実感が湧かないことだとは思いますが、「結局自分は何が好きなんだろう」という答えを持っていない人はたくさんいます(僕もそうでした)。
つまり、好きなものがすでにわかっているならもうそれをやり切るだけでいいんです。
他人に「なんでそんなことが好きなの?」と言われようが、関係なくそれに没頭するだけです!
別に相手に「これはこれこれこういう魅力があってオススメだよ」みたいに説明してる暇があったら、それにひたすら熱狂することが重要です。
むしろ気づけばそれほど熱中しているということが重要なのかもしれません。
どんなにニッチでも(というかニッチこそこの時代は最強のブルーオーシャン)、それについては誰にも負けないほど熱中している、というレベルまで行ければもうあなたは「何者か」にはなっているはずです。
②あとは自分がコンテンツとなってストーリーが走り出す
誰かに無理矢理その好きなことについて説明しなくても、それだけの熱量を持ってやっていれば、誰かは勝手に気づき、その熱に集まってくるはずです。つまりそのことに熱中しているあなた自身がある種のコンテンツとなっているのです。ストーリーが自走し、人もカネも集まってくるというわけです。
この「ストーリー」については、前田裕二さんが言う、可処分所得ならぬ可処分精神を奪うのに最も強いコンテンツの一つです。今後モノが満たされている時代で何が人の心を奪うかというとそれは誰かのストーリーです。つまり自分がコンテンツになってしまえば、最強ですよね。
まさに本書の著者ホリエモンは自らがストーリーになっています。和牛やロケットなど好きなことに没頭して、失敗や成功を繰り返しているあの姿こそ最強のストーリーだと言えます。
もし好きなこと・やりたいことが見えないという人はこちら参考になるかもなのでぜひ: ホリエモン・前田裕二・箕輪厚介に学ぶ「やりたいこと」の見つけ方
2. 一歩踏み出したもん勝ち
走りながら学んでいく。今できないことでもともかく着手してみて、わからないところがあればその都度調べて、一つ一つ乗り越えていく。やりながら考えるという見切り発車の姿勢が大切なのだ。 p.132
本書で言う「ハッタリ」の本質はここにあります。
できないことでも「できます」と言い、最終的にできるようにするしかないという状況を作り出すことで、努力せざるを得ない、ということです。
確かにできないことをできますと言ってしまうのは少し怖いことですよね。
「できなかったらどうしよう」「あれこれしないといけないと考える大変そうだな」というネガティブな思考が先行してしまうことも多いでしょう。
でもできることしかやらなければ成長はできません。逆に言うとできることだけやっていると新しく身につくことはありません。たまたま新しいことが身についてもその量と質はたかが知れたものでしょう。
できないこと=ゴールにまずは旗を立て、そこに向かって努力を積み重ねていくことで圧倒的な成長が見えてくるのです。
ここで重要なのはあれこれ考えないで、とりあえずノリで動いてしまうということです。
「大丈夫。できないことなんてあまりない」
とホリエモンも言ってくれています。
もしそのゴールに届かなくても努力をしてきたプロセスは無駄ではないし、その過程こそストーリーであり、成長の根源なのです。
それができなくて失う小さなプライドと挑戦して得ることができるかもしれない成長や信用、
どちらが大きいでしょうか。
3. チャレンジなくして成果はない
新しいことを始めるとき、「面倒くさい」と感じることもあるだろう。しかし、小さな成功体験の前には、必ず小さなチャレンジがある。そのチャレンジなくして、濃厚な体験も感動も得ることはできないのだ。 p.159
当たり前のようですが、これをしっかり理解して生きている人はわずかだと思うのです。
ここでわかりやすい例を二つ。
申し込んでないと当たらんもんやなぁ〜
— 松本人志 (@matsu_bouzu) June 20, 2019
オリンピックのチケット当たらなかった。応募しなかったから。なんだってチャレンジしないと結果は出ないんだな。
— 箕輪厚介 (@minowanowa) June 20, 2019
これはどちらもオリンピックのチケットの抽選の話ですが、これって「そんなの当たり前じゃーん」だけで終わらない言葉だなと個人的に思ってしまいました。
すごくわかりやすい例ですが、つまり新しいことにチャレンジしないと何かを得ることもないのです。
1ヶ月後アメリカの取引先でプレゼンできる?と言われて「ちょっと英語はダメで」だとチケットを応募していないのと同じです。
英語が苦手でも「任せてください」とハッタリをかますことで、「チケットに応募」し、努力をするしかなくなります。そこからプレゼンのテキスト、予想される会話くらいは集中して勉強することはできそうですよね。
そこで失敗してもそれが面白いストーリーになるだけです。あなたの人生という本に目次が一つ増えるだけのことなのです。
この「ハッタリ力」を使うことで成長できる確率は宝くじやオリンピックチケットの抽選よりはよほど高い確率ではないでしょうか。
よくよく考えてみればそんな大したリスクはないと気づくことも多いでしょう。
月並みなメッセージに聞こえてしまいますが、新しいことにどんどん積極的に挑戦していきましょう。
今回のNewsPicks Bookも刺激に満ちたものでしたね!さすがは箕輪さんと言いざるを得ません。
「とにかく動け」
これが一貫した箕輪厚介のメッセージです。
本書「ハッタリの流儀」が気になった方はぜひ全て読んでみてください!
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