毎日200冊もの新刊が出版されていると言われている書籍ですが、2020年もまたさまざまな名作が生まれた年だったと言えるでしょう。新型コロナウイルスという大変な年でも、名著は着実に誕生しているのです。
2020年の今年、ぼくは150冊以上もの本を読みましたが、ここでは2020年に出版された最新ビジネス書の中で、特に読んで良かったと思うビジネス本をランキングで発表していきます。
すでに読んだ本があるという方もいるかもしれませんが、気になっていた本やまだ読めていない本があれば、ぜひこれを参考にしてみてください。
2020年のビジネス書ランキング トップ10位
【「日販調べ」ビジネス書ランキング】
1. 人は話し方が9割 (永松茂久)
2. FACTFULNESS (ハンス・ロスリング/オーラ・ロスリング/アンナ・ロスリング・ロンランド)
3. 「繊細さん」の本 (武田友紀)
4. 嫌われる勇気 (岸見一郎/古賀史健)
5. 「育ちがいい人」だけが知っていること (諏内えみ)
6. メモの魔力 (前田裕二)
7. 漫画 バビロン大富豪の教え (ジョージ・S・クレイソン)
8. 本当の自由を手に入れる お金の大学 (両@リベ大学長)
9. 学びを結果に変えるアウトプット大全 (樺沢紫苑)
10. 超一流の雑談力 (安田正)
以上が「日販調べ」ビジネス書部門の2020年ベストセラーです (集計期間:2019.11.24~2020.11.23)。
なんと『「育ちがいい人」だけが知っていること』と『本当の自由を手に入れる お金の大学』の二冊を除くと、全てが2019年以前に出版された書籍がランクインしているのも今年の特徴です。
売れている本がさらに長く読まれ続けている傾向にあると言えるでしょう。しかし2020年が不作の年だったというわけではけっしてないと思っています。
そこで2020年に出版されたビジネス書でも特に印象深く、おすすめしたい本を以下で紹介していきたいと思います。
2020年出版のビジネス書 個人的ランキング
1. シン・ニホン (安宅和人)
『シン・ニホン』は2020年に出版された書籍でも特に話題を読んだビジネス書です。ぼくは以前からNewsPicksなどでの安宅さんの発信に興味があり、そんな安宅さんの最新の考察が体系的にまとまった一冊とあって読まずにはいられませんでした。
2020年というある種節目の年に、今後社会はどのような変化を遂げていくかを改めて考えるのに最適なのが『シン・ニホン』です。世界では「データ x AI時代」の第1フェーズはすでに終わろうとしていて、日本は出遅れた感が否めないが、今後のフェーズで活躍できる分野が多大であること。そのために個人レベルでできること。
つまり日本国内外の現状と今後の動向を学ぶとともに、そこで自分が貢献するためのヒントが詰め込まれているのです。正直に言えば「とても簡単で読みやすい本」とは言えません。だからこそ一緒に必死になって考えるべきなのです。日本の未来と自分の役割を。
2. 遅いインターネット (宇野常寛)
「もういちど、ネットを「考える」場にするために。」という考えのもと、誰に対しても忖度なしで書かれた宇野常寛さんのビジネス書『遅いインターネット』は今年最も深くぼくの心を深く刺した本だと言えます。大方の読書が抱く「なんだこのもやもやは?」という読後感をぼくも体験し、今なおその内容について考え続けています。
SNSで他人の「幸福」を嫉妬し、自分の生活を他人に認めさせるために取り繕い、ゴールのない「幸せ」を求め続ける人生を歩んでいる人現代に溢れています。そのことに気づかずです。世界的に見てもフェイクニュースなどの言葉のように、人は「自分の見たい情報」しか見ないし、「自分が解釈したいように」読み取ります。
速すぎて繋がりすぎるインターネットですが、今一度その本当の使い方について考え直そうという一冊です。自分の生活や今後の人生を考える上で、読んでおいた方がいい(もっと言えば絶対に読んでほしい)本です。
こちらで「遅いインターネット」の世界が更新され続けています>>https://slowinternet.jp/
3. 本当の自由を手に入れる お金の大学 (両@リベ大学長)
今年最も役に立ったビジネス書の一つと言える『本当の自由を手に入れる お金の大学』は、Amazonなどのオンラインストアを見ても常に売れ続けた2020年のベストセラー級の一冊です。「お金」に関するテーマの人気ブログを運営する著者が、経済的自由を手に入れるためのノウハウをまとめた内容になります。
本書ではお金に困らなくなるために、「①貯める」「②稼ぐ」「③増やす」「④守る」「⑤使う」という五つの観点からさまざまなアドバイスを与えてくれます。特に「①貯める」「②稼ぐ」「③増やす」がすぐに実践できる具体的な内容です。無駄な保険に入っていたり、税金への理解が足りなかったり、持ち家vs賃貸の自分の適正がわかったり、とにかく生活に直結する知識ばかりです。
宝くじを当てるように急にお金持ちにはなれませんが、正しい知識と計画で将来の不安をなくすことは現実的だなと実感させてくれました。
こちらがリベラルアーツ大学の公式ブログです>>https://liberaluni.com/
4. 13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン (「7つの習慣」編集部 監修)
2020年注目のビジネス書として『13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン』もピックアップすべき一冊です。タイトルからもわかるように、あの世界的に有名な『7つの習慣』を10代にもわかるように再編集したものです。
パン屋で働き始めた青年が主人公となって、人間関係やキャリア選択に悩みながらも成長していくストーリーとともに「7つの習慣」全てが漏れなく解説されていきます。さらに「7つの習慣」だけでなく、その前提となる「パラダイムシフト」や「インサイド・アウト」という概念も噛み砕いて説明されているのには驚きました。
原著の『7つの習慣』自体が比較的読みやすいものの、500ページという分厚さに圧倒されてしまう人は多くいます。しかし本書は「全てを網羅しているのに、こんなにシンプルにできるんだ」と感心してしまうほど読みやすくなっています。
つまり10代のみならず全ての『7つの習慣』入門者、および『7つの習慣』でつまずいてしまった人にはぜひオススメしたいビジネス書でもあるのです。
5. スマホ人生戦略 (堀江貴文)
毎年おそろしいほどのペースで本を出版するアウトプット力を持つホリエモンこと堀江貴文さん。2020年も良書がたくさん出版されていますが、この時代に最も合ったビジネス書が『スマホ人生戦略』です。
仕事のほとんどをスマホで完結させることで知られる堀江さんのスマホ術が惜しげもなく公開されています。スマホは便利すぎて気づいたらなんとなく開いてしまっていて、それ故に時間が浪費されていることも少なくありません。しかしスマホの本質はそのスピード感による効率性です。
いかに高品質な情報を素早く収集するか、いかに5分のスキマ時間を活用するか。そんなスマホの可能性と時間の大切さを再確認させてくれるビジネス書が『スマホ人生戦略』です。
まとめ
2020年も有意義な読書をするための名作が多数生まれました。時代の潮流を読むものから、私生活に役立つ実践的なものまでビジネス書はぼくたちの人生を豊かにしてくれます。
あなたも今年一年を振り返ってみて、どのような本を読んだか。それがどう役に立ったかを再確認して、来年の読書に活かしてみてはいかがでしょうか。
それでは楽しい読書ライフを!