今回は落合陽一さんの『0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書』略して『ゼロヒャク』を紹介したいと思います。
落合陽一さんの本にしてはすごく読みやすく、あらゆる人、特に子育て中の人や今後どのように時代を乗り切ればいいか不安な人に読んでもらいたい一冊です。
落合さんの純正の言葉を聞きたい場合は『魔法の世紀』や『デジタルネイチャー』を読むべきですが、初めて読む落合さんの本としては少し難しいかもしれません。その場合は、少し噛み砕き要素の強い本をお勧めします!『ゼロヒャク』も読みやすい本の一つです!
人生100年時代
人生100年時代になるとされ、60-70で迎える老後は長すぎる。
もはやそういう時代になることは確定的だし、変化もめまぐるしいこの時代をどう生きていくか。
それは、学び続けるしかないというのが本書のテーマです。
その学びの重要性と、0才から100才までどのように学び、どのように生きていく時代になるかという示唆が詰まった本です。
勉強が好きじゃないという人も、一回「勉強」という机に向かって教科書を読み暗記をするみたいなイメージは捨てさった方がいいと思います。
自分の興味からはじめ、生活に溶け込ませながら学んでいけると、勉強は楽しいものになるはずです。
落合さんは勉強する理由をこう言います。
新しいことを考えたり、新しいことを身につける方法を学ぶため
手段と目的
これは往々にして語られることですが、手段と目的という話はとても重要なので少し本書の例を参考に。
今後英語やプログラミングは必須科目となり、やはり早いうちから学んでおけば一生食いっぱぐれることはないと考える人も多いでしょう。
しかしプログラムを書く、英語を話せること自体に価値はあるのでしょうか。
本当に大切なことは、プログラミングを使って何を実現したいか、解決したいか、
英語を使って何を伝えたいか、という中身の部分ではないでしょうか。
プログラミング、英語そして学校というのも手段でしかないのです。より重要なのは目的で、その目的を達成するための手段は一つではないはずです。
どうしても学校に行きたくない子供に対して「みんな行ってるんだから行きなさい」的な思考停止した物言いをするのではなく、「勉強をするため」、「人とのコミュニケーション能力を養うため」などの目的のためには他にも選択肢はある、という思考が重要だと思うのです。
自分の頭でこれはそもそもなんでなんだっけ?という思考を絶えず繰り返し、目的意識を持つことはとても重要です。
複数の柱を持て
よく好きなことを仕事にするべき、これからはやりたいことで生きていく時代と言われますが、落合さんもその方が生きやすいということを言っています。
今後は一つだけのスキルや収入源に頼ることはリスクが高い。インターネットによって情報や技術がコピー可能なものになってしまい、さらにはAIなどのテクノロジーがあなたの仕事を代替できてしまうかもしれないのです。
そうなったときのために柱を複数持っておくべきというのもありますが、専門を複数持つということはその組み合わせであなたの希少価値が跳ね上がるからなのです。
その一つ一つは必ずしも突出している必要はなく、周りの人より好き、得意で、自分なりのこだわりを説明することができるものならあなたの武器になり得ます。
まずは好きなことを知ることです。
そして、ここの根幹も勉強していくことは必須、ということです
あなたが「好きなこと」「得意なこと」は何?
ではどのように自分の柱を見つければ良いのでしょう。
「好きなこと」、「やりたいこと」についてよく考える。
これに尽きます。多くの人は自分を客観視できていないのでそれらが見つかりません。
まずは人より得意で自分なりのこだわりがあるものについて考えましょう。
そしてここで重要なのが「やりたいこと」は自分のストレスに嘘をつかないことです。
自然に続けられることを選ぶことです。
ここで勘違いしてはいけないのが、あくまで仕事としての専門性の話なので、休みの日に遊ぶネタのことではありません。そういうネタが仕事に直結することもあるとは思いますが。
「ストレスなく自然体でできること」というのが大きなポイントです!
ここだけ百点満点で百万点とれる!という突出した専門性があれば言うことないですが、とりあえずは自分の「得意」や「好き」の組み合わせで、オリジナルな人材になれるかを考えてみましょう。
どんなにニッチでも問題ありません。というかニッチにこそ焦点が当たる時代なのです。
まとめ
□人生を通して赤ちゃんから老後まで学ぶことは重要である
□自分の頭で常識を疑い、手段と目的は意識的に分ける
□複数の趣味を持ち仕事に持っていけるレベルのものを探す
□その好きなこと得意なことの組み合わせでオリジナルな人材になる
それでは楽しい読書ライフを!