30分で仕事への意識を変えてみませんか?『まんがで変わる! 仕事は楽しいかね?』

まんがで変わる! 仕事は楽しいかね?

突然ですが、「あなたにとって仕事とはどのようなものですか?」と聞かれたら、どのように答えるでしょうか。

はたまた「仕事は楽しいですか?」という質問に対してはどうでしょう。

心の底から「すごく楽しい。もう食べることより寝ることより優先して没頭していたい」という人は少ないのではないでしょうか。

僕たちは「仕事とはお金を稼ぐためにするもの」「仕事はつまらなくて辛くて、楽しいものではない」と思ってしまいがちです。しかし、そんなことは誰が決めたのでしょうか?親の姿でしょうか。ニュースやテレビドラマでしょうか。違います。

自分自身でそう思っているにすぎないんですよね。同じ仕事をしている人でも、それを楽しいと捉えるか、それとも辛いものと捉えるかはその人によって異なります。しかし、1日のうち約1/3の時間を費やし、人生の大部分を占めるこの「仕事」は楽しい方がいいに決まっています。

そこで今回紹介したいビジネス書はこちら。

まんがで変わる! 仕事は楽しいかね?

デイル・ドーレンの著書『仕事は楽しいかね?』は聞いたことがあったり、書店で目にしたことがあるかもしれません。その『仕事は楽しいかね?』をベースにしたマンガバージョンが本書『まんがで変わる! 仕事は楽しいかね?』です。ストーリーの設定は原作とは異なり、より現代的で日本人に馴染みのあるものに変更されています。すごく読みやすくて、1時間ほどで読めてしまうのに、心に響く内容が詰まった本です。

仕事が楽しいと感じられない人、日々忙しくてなかなか読書ができない人には特にオススメの本です!

『まんがで変わる! 仕事は楽しいかね?』はどんな内容?

デザイナーを目指すも上手くいかず、カフェでアルバイトしている32歳の奈津。ある日マックス・エルモアという実業家のおじいさんと出会い「仕事は楽しいかね?」と尋ねられる。その後様々なアドバイスをもらい、新しいことに取り組んでいく中で奈津は、自分の成長に気づいていく物語です。

カフェのアルバイトという非常に身近な例でわかりやすく描かれていて、どんな仕事にも当てはまるような助言に満ち溢れています。各章ごとにマンガ部分があり、その後で簡単な文章のパートで、より深い気づきを提示してくれます。

時間の流れに飲み込まれない

仕事をしているときに「なんでこんな仕事をしているんだっけ」「こんな歳にもなってまだこんな仕事をしていていいのだろうか」と、ハッとすることがあると思います。もしそう思ったことがない人がいたら「今の仕事は楽しいか?」と自分に問いかけてみてください。

そこで本書はそのハッとした体験を大事にすべきだと言います。

まず必要なことはハッとさせられたときに、そこで立ち止まり続けること。「今」と向き合い続けること。

僕たちは忙しい日々の中では、時間をかけて「今の自分」と向き合う時間を確保することが難しいと思います。しかし5分でもいいので一度立ち止まって考えてみることが大事なのです。

そこで「この仕事はつまらない」という結論が導かれるかもしれません。そんな人の状況を、原作の『仕事は楽しいかね?』ではこのように表しています。

“退屈”と“不安”という双子だ。(中略) 人々は、したくもない仕事をし、同時にそれを失うことを恐れているんだ。

そんなとき、多くの人は「転職は怖い」「新しい挑戦をしても周りに笑われるだけだ」と考えて、行動にうつせません。つまり「不安」が先行してしまうのです。しかしその先に待っているのは「退屈」なのです。そしてまた「このままでいいのだろうか」という不安がやってくる負のスパイラルに陥ってしまいかねません。

昨日とは違う自分になる方法

ではどうすれば負のスパイラルを抜け、昨日とは違う自分になることができるのでしょうか。

毎日、違う自分になるということは、「試すこと」を続けるということです。

その方法はたったひとつです。何か新しいことを試してみるということに他なりません。ここで重要なキーワードは「偶然」です。周りを見渡してみると、これまで成功してきた人や商品は「偶然」がきっかけとなったケースが多々あります。

コカコーラは、頭痛薬に水やソーダ水を「思いつきで」混ぜてみて初めて生まれた偶然ですし、ハリーポッターの作者であるJKローリングは偶然教師をやめたことで筆をとり大ヒットSF小説を書くことができました。この偶然に出会うためには、新しいことを試すしかないのです。

偶然はそのように「試してみること」で生まれるということがわかる例がもう一つ紹介されています。

「表が出れば勝ち、裏が出れば負け」というコイン投げ競争に千人が参加したとします。1/2の確率で表が出続けるとすると、10回表を出し続ける人はたったの一人という計算になるんだそうです。この勝った一人はなぜ勝てたのでしょう?単に、運が良かったからと片付けるだけでいいのでしょうか?

答えはノーです。その運をつかむチャンスを得たのはその人が、そもそもその大会に参加したからではないでしょうか。そしてもし勝てなかったとしても、何度もその大会に出続ければ勝てる確率も上がっていきます。宝くじもオリンピックのチケットも買ったり応募しなければ当たらないのです。

つまり新しい何かを試してみることで初めて、成功するチャンスをつかみ取れるわけです。そんな努力があって成功したときに、振り返って「偶然だよ」という結論づけがなされるにすぎません。

何かを試す方法

じゃあ新しく何かを試すってどうしたらいいの?と思うかもしれません。そのポイントも本書ではわかりやすく提示してくれています。この「試すこと」のポイントは主に二点あります。

偶然とはありとあらゆるところに転がっています

まずは意識を変えて日常の見回してみることです。今まで見過ごしてきたものはありませんか?昨日とは違う変化はありませんか?どんなに小さくてもいいので、そこで見つけた気づきや違和感を大事にすることです。状況をよりよくするための行動のヒントになるかもしれません。

<この場で><ただちに>始めるということだ

「試すこと」に重要なもう一点がこれです。とにかくあれこれ考えないで、今試してみることです。ちょっとルーティンワークの一部を変えてみる、新しい提案を上司に軽くしてみる、一駅早く降りて長めに歩いてみる、など何でもいいと思うのです。

明日からはじめよう!

新しい何かを試すことの重要性をわかっていただけたでしょうか。本書『まんがで変わる! 仕事は楽しいかね?』から学んだ明日につながる行動はズバリ、

新しいことを試してみよう!

しかしこれだとすこし抽象的な言葉になってしまって行動にうつすのが難しいかもしれないので、気軽にできる新しいことを一つおすすめします。それは、

通勤中にカラーバス

です。カラーバスというのはアイデアを収集する場合によく使われる手法で、「一つ色を決めて街中のあらゆるものの中からその色を見つける」というものです。たとえば、今日は赤と決めたら、ポストや道路標識の止まれなどが目につくでしょう。今まで当たり前に見ていたのに「こんなものあったんだ」「これって赤だったっけ」という気づきが無数に得られるはずです。

脳が刺激され新しい発想が生まれることもあるでしょう!しかし目的はあくまで「昨日の自分とは違う自分になる」ことなので、カラーバスをきっかけにいろいろ試してみて、「偶然」上手くいくことを見つけましょう!

他にも学べること

□目標の弊害

□認知バイアスについて

□ホーソーン効果について

□アイデアの生み出し方

etc.

いかがでしたでしょうか。以前紹介したビジネス書『チーズはどこへ消えた?』ではやってくる変化に対してどう向き合っていくかということを学びました。今回の『まんがで変わる! 仕事は楽しいかね?』では、仕事を楽しくするために、自ら変化していこうよというお話が紹介されています。どちらも重要なことですよね。

このような思考をもっと学びたい方は、原作の『仕事は楽しいかね?』をおすすめします!こちらもビジネス書の中では非常に読みやすくなっています。

ちなみにどちらもkindle unlimitedなら無料で読めますよ!(kindle unlimitedとはアマゾンが提供する月額980円で対象のkindle書籍が読み放題のサービスです)