抽象化で世界を変えよう: 抽象化入門書の紹介

抽象化で世界を変えよう: 抽象化入門書の紹介
突然ですが、あなたは頭が良い人ってどんな人だと思いますか?
勉強ができる人でしょうか?計算が早い人でしょうか?論理的に頭を働かせることができる人でしょうか?
 
 
僕は、具体と抽象の違いをよく理解し、自由に行き来できる人だと思います。
 
そしてこの本はまさにその具体と抽象を理解する入門書であり、「抽象」の重要性に気づかせてくれる本です。
 
著者の細谷功さんは兼ねてからこの「抽象化がいかに重要か」ということをはじめ、地頭の鍛え方、考える力の鍛え方などを論じられてる方です。
 
▽この本も本当におすすめです▽
細谷 功 『考える練習帳』レビュー
 
抽象とは何か。抽象化はどんなことに使えるのか。具体と抽象を理解できるとどんな良いことがあるのかなどを教えてくれる良書なのです。
 
これを知るのと知らないのとでは、今後の世界観が変わると言っても過言ではありません。ここでは3点に絞って簡単に、良いことずくめの「抽象化」について説明したいと思います。

抽象化とは何か

 
当たり前のことのようですが、具体的なものを抽象的なものにしていくことですね。
 
例えば、
 
・マグロ→魚→動物
 
・テーブルにリンゴが1個置いてる状態、テーブルにイチゴが1個置いてる状態
→「1」という概念
 
抽象化の例
抽象化の例
 
つまり抽象化とは核となる共通点を見つけ、余計な部分をそぎ落とすことです。抽象化ができなければ言葉もなければ数字もなかったと言えるでしょう。動物にはない能力で、人間は人間たる理由なのです。

どんな良いことがあるか

 
それはズバリ圧倒的な「応用力」です。
 
「一を聞いて十を知る」とも言えます。
 
 
その代表的な例がアナロジー(類推)です。
 
アナロジー
アナロジーの例
 
アナロジーはパクリとは異なります。
 
具体的なものを具体的なまま真似ることはパクリと言える一方で、具体的なものを抽象化し、抽出した要素を真似ることがアナロジーです。
 
パクリというのはパクリでしかなく、似たようなアウトプットしか生み出しません。
 
しかしアナロジーは革新的なアイデアを生み出す手段となりえます。
 
 
またコミュニケーションにおいても抽象化をいかすことができます。
 
まずは人には抽象的な思考に寄る人と具体的な思考に寄る人がいます。
 
例えば「明日までにA商品のデザインを考えておいて。例えば10代女子向けにするならピンクを基調にするみたいな感じで」と上司にお願いされたとします。
 
 
ここで行動が分かれます。
 
抽象的思考の人
→ターゲットに対してみんなが考える王道で典型的なイメージを反映させるべきだ。今回は色というより10代女子の生活の実態に合わせて、コンパクトで持ち運べるものにすべきだ。もっというとスマホ内のアプリとしてデザインするべきか、などと一段上のレベルで考える。
 
具体的思考の人
→そのまま10代女子向けにするならピンクを基調にしたデザインを作成する。言われたことをほとんどそのままに。
 
 
つまり仕事を依頼する側も相手がどっち寄りの思考を持つ人かを見極めるべきだし、見極めるためには自分が抽象と具体両方を理解していなくてはなりません。
 
同時に聞く側も「上司やクライアントは本当は何を求めているのだろうか」と抽象的な考えができるとコミュニケーションのすれ違いはなくなります(具体的に考えるのは誰もが自然にやっていることです)。
 
 
またこの聞き手側の重要性をさらに言うと、「またこの人はコロコロ言うこと変わるなぁ」と思ったとはないでしょうか。
 
しかしそれはその人に軸がないのではなく、あなたが具体的な思考にとらわれているからかもしれません。
 
例えば去年は「この事業はタイに進出すべきだ」と言っていたのが今年は「カンボジアに進出すべきだ」と一見考えが変わったかのような上司がいるとしてます。
 
しかしその上司の軸となる考え(抽象レベルでの考え)が「まだ他社が進出していないため先行者優位が見込め、低コストでシェアを獲得できる地域に進出する」だったとしたらそれはブレているのではなく、あなたの表面的な解釈がそう思わせているかもしれません。
 
では革新的なアイデアを生み、コミュニケーションを円滑に行うための抽象的な思考力はいかに磨けばよいのでしょうか。
 

抽象思考力の鍛え方

 
もっとも簡単なのは「Why」を考えるということです。
 
この映画はなんで流行っているんだろう?このミネラルウォーターはなんでこんなに売れているんだろう?と考えることです。
 
例えば映画『カメラを止めるな!』が流行りましたが、こんな考え方もできます。
 
すごく低予算で作られたらしいのにあんなに面白い
→そのギャップがウケたのだろう
→落差をつけることがヒットにつながるのではないか?
 
などと考えておくと次に自分が何か商品やサービスを作るときに、「期待値と実態の落差で驚かせるものを作ろう」という引出しが開くかもしれません。
 
最近話題となっている前田裕二さんの『メモの魔力』でもまさにそのようなことが書かれて言います。
 
①しっかり事実を拾う→
→②それを「他となにが違う(同じ)?」「なんでそれはそうなっているの?」と問いかけて抽象化する
→③他の物事に転用する
 
という抽象思考力を鍛えるのに最適な流れが書かれているのでそちらも合わせてオススメです!
 
この抽象思考力のトレーニングのポイントは2つあって、
・日常的にクセをつける
・しっかり③の転用まで考える
ということです。
 
少しでもこの抽象化を身につけなくてはまずい!と思われた方はぜひ、『具体と抽象』を読んでみてください。1時間くらいでスーッと読めます!
 

 
また細谷さんの以下の3点も本当にオススメしたい良書です!
これらは出会えなくて読んでいなかったらと思うと恐ろしいと今になって思えるほどの内容です。
 
▽上記で紹介した『考える練習帳』▽
 

 
 
▽アナロジーの練習例が盛りだくさんの『メタ思考トレーニング』▽
 

 
 
▽全ての思考力の基礎を身につける『地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』▽
 

 
 
▽もちろん前田裕二さんの『メモの魔力』もここ最近でもっとも衝撃を受けたオススメ本です▽
 

 
 
それではまた!