前回の好きなこと・やりたいことで生きていく7つのヒント【ソース】に引き続き、ここでは「自分にとってのワクワクの源泉・好きなこと」の見つけ方を紹介していきます。
ちょっと衝撃的な本を見つけてしまったので紹介します。しかもかなりの熱量で... こんな本に「出会ってしまった」と思うのは、久しぶりです。『7つの習慣』以来でしょうか。 「これからの時代、好きなこと・やりたいことを仕事にしていく方[…]
自分のワクワクの源を再発見することや、好きなことを仕事にすることの重要性は、前回『ソース』を参考にして、述べた通りです。
しかし、意外と自分が本当に好きなものややりたいことって自分ではわからないものです。
そこで自分を深掘りするための考え方のコツと具体的な質問リストを紹介していきたいと思います。
重要なことは、これを読んで終わりではなく、しっかり質問に答え、実際に手を動かして書き出してみることです。
そして実際に好きなことが見つかったら、自分の人生の軸や行動指針を明確にしましょう。その軸の作り方も詳しく解説していきます!
以下の目次の通り4つのステップを辿ることで、自分を知り、自分の軸を明確にすることができます。
1. 自分の興味・関心を掘り起こす
自分の好きなことを見つけ、それを生活に組み込むため、まず最初のステップは、自分の興味や関心を掘り起こすことです。
現在または直近2~3年の関心ごとだけでは十分でなく、それは表面的な興味・関心かもしれません。
自分の好きなことを探す場所は大きく分けて3つあります。
- 過去
- 現在
- 近未来
です。
自分はどんなことをしているときが幸せだったか、子どもの頃何をするのが好きだったかという過去。現在、気になっているけど時間がないからと諦めているのは何か。あれがやれたらなあ、一度はやってみたいなぁと思う近未来。
まずはこの3点を考えてみましょう。そして最も重要なポイントは紙に書き出してみることです。脳から外側へアウトプットすることで、表面上の下にある深い部分の自分を深掘りすることができます。言語化することで、これまであいまいだった考えが明確になります。
2. 自分を知る10の質問に答える
過去、現在、近未来の3つの時点での自分について考えたところで、より具体的な質問がさらなる自分の本質をあらわにしてくれるでしょう。
ここで紹介する10個の質問に答えてみてください。答えはどんなものでも構いません。とにかく書けるだけ書き出してみてください。
- 好きな趣味は何ですか?
- 戸外でどんなことをするのが好きですか?
- 誰といるのが楽しいですか?
- 自分のしたいことを自由にできるとしたら、何をどうしますか?
- あなたの人生の出来事で、重要なことは何ですか?なぜ重要ですか?
- どこでも好きな場所に行けるとしたら、どこに行きたいですか?
- 何かを変えることができるとしたら、何を変えたいですか?(自分のことでも環境のことでも)
- これがあればとっても幸せになれるんだが、と思うものは何ですか?
- あなたが夢中になっていること、好きでたまらないものは何ですか?
- これまでの人生を振り返って、心があゆったりと落ち着いていて平和な気分を味わったのはいつですか?そのとき何をしていましたか?
これは前回紹介した本『ソース』の中にある質問リストの一部ですが、ぼくが本質的な答えに直結しやすいなと感じたものを10個に厳選しました。過去、現在、近未来という複数の時間軸を多角的にみていくことで、自分でも気づかなかったような興味や関心が掘り起こされるかもしれません。
とにかく一度、だまされたと思って実際に手を動かして答えてみましょう!
3. 自分の存在意義を言語化する
上で紹介した質問に答えて、実際に書き出してみたでしょうか。今度はそれを俯瞰して見ることで、自分の好きなことや幸せを感じることのポイントがつかめてきます。
多様な興味や関心があることもあれば、結局1~2つのことに集約できるほど一貫性がある人もいるでしょう。いずれにせよ、自分の本質がわかった、とこれで終わりにするのはあまりにもったいないことです。
ここからのステップで、自分の人生の軸を明確にし、それを実生活にきちんと反映できるところまでもっていきましょう。
まずは自分の軸、つまり「自分の存在意義」を言語化しましょう。「自分の存在意義」とは、なぜ生きているのか、どこに向かいたいかといういわば、あなたらしさを表現する短い声明文です。これはあなたのユニークな個性とワクワクや夢を含んだものになります。
「自分の存在意義」を言語化するには、先ほど答えた質問の答えを参考にし、それぞれの答えの根底にある共通部分を探し出すことが重要です。具体的に以下の2ステップで考えていきましょう。
① 抽象化してキーワードをキーワード群に編成する
それぞれの答えで共通する部分がありそうなキーワードを集め、キーワード群を作成します。
例えば、海・山・草原のようなキーワードは、「自然に囲まれる」という一つのテーマに集約できるはずです。
「なぜ自分はそれが好きなのか」ということを考えれば、より本質的な答えが出てきますし、各キーワードで似たものどうしが発見しやすくなります。
② さらにキーワード群を抽象化し、より上位の概念に結合する
①の作業をしても、まだ10~20のキーワード群がある状態かもしれません。このキーワード群をさらに抽象化し、より上位の概念を抽出し、それを一つの言葉に結晶させます。
自分の好きなこと全てを一つの言葉に集約させるのですから、簡単ではありません。抽象的な言葉になってしまうでしょう。しかし、キーワード群に対してさらに「なぜこれが自分にとって好き/大事なことなんだろう」という問いを投げかけます。自分にぴったりの言葉が見つかるかもしれません。
また、その数あるキーワード群の中の一つだけが、「自分の生き方を支えてきた」「そのことだけを考えて生きてきた」と思えるものかもしれません。
「自分の存在意義」は、ひとことでもいいですし、数ページにわたる長い文章でも構いません。これが自分の軸となるような、自分が納得できるようなものであるということが重要です。
例を紹介しましょう。
自分を表現する。この世の美しさや人間の美しさを人々に知らせる。絵を通して人々を笑わせ、感動を与え、心の平安を生み出す。
都会に小さな自分の部屋を持つ。魂の伴侶を見つけて結婚する。田舎の川の近くに住む。
では、この存在意義のために、具体的にどんな行動をしていくべきか、ということまで明確にしていきましょう。
4. 具体的な行動指針に落とし込む
「自分の存在意義」という自分の軸は、いくつもの要素によって実現されうるものです。「自分の存在意義」を中心にいくつもの重要な要素が周りを囲んで回り続けるというイメージで、『ソース』では「ソースの車輪」と表現しています。
あなただけの「ソースの車輪」を作成するために、10の分野で具体的な行動指針を明確にする必要があります。10の分野とは以下のような人生における本質的な要素です。
- 自分
- 家族
- 友人知人
- 学ぶこと
- 社会との関わり
- 社交
- レジャー
- 体の健康
- 心の健康
- 健全な財政
このそれぞれの分野に、10の質問に答えたキーワードを使って当てはめていくのがわかりやすいでしょう。
必ず10分野全てを埋めなくてはいけないということはありません。一部でも構わないので、とにかく言語化して、定期的に確認することが重要です。
これは本書で紹介されているとある男性の例です。
この各分野の行動指針によって自分の行動を積み重ねるうちに、もちろん変化していくこともあるでしょうし、自分の存在意義すらも書き換わることはありえます。そこは最初に作ったものに固執せず、柔軟に考えていきましょう。
以上の4ステップで、あなたの好きなことが明確になり、人生の軸を言語化できたなら、こんなに嬉しいことはありません。ぼくもこの車輪のような自分の行動指針を大切に生きていこうと思います。
迷いがなくなるので、人生の重要な局面でもブレることがなくなるはずです。
本書『ソース』の訳者によると、著者のマイク・マクマナスさんはガンと診断されてから3ヶ月もしないうちに、60代半ばという若さで他界されたそうです。しかし、この今後を楽しく生きるためのヒントを残してくれた著者に感謝せずにはいらせません。最後はマイクさんの言葉で締めさせてください。
「あなたの存在意義」や「ワクワクの地図」は、まわりの人と似ている「部分」はあっても、全体としてはあなたオリジナルのものです。心の奥から聞こえてくる直感の声を頼りに、「あなたの存在意義」をガイドラインにして、他のだれのものでもない、あなた自身のソース、世界にたったひとつしか存在しない貴重な「あなたというソース」を生きてください。
ぜひ『ソース』の全てを知りたいという方はこちらからどうぞ。
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