読書の目的はあくまでアウトプットである

読書の目的はあくまでアウトプットである

『サクッと読めてアウトプット力を高める 集中読書術』
宇都出 雅巳

 

前回の佐藤優さんの『読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門』に続いて、読書関連の本を読みました。

タイトルの通り、集中して読書して、アウトプットにつなげようという内容。

本書の肝である「集中読書術」を実行すると以下のような良いことがあります。

 

買った本をすぐに集中して読み始められる

集中が途切れることなくどんどん読み進められる

 

その結果

 

本の内容をすばやく語れる

本に書かれた情報・知識を使いこなせる

たくさんの新しいアイデアをアウトプットできる

 

「集中読書術」とは、

スマホを見るように本を読む読書術であり、

飛ばし&くり返し読み」を実践するもの。

スマホの積極的な「飛ばし読み」+本という形を活用した「くり返し読み」という要素をおいしいとこ取りした読書術です。

 

本を読むのが苦手という人でも、スマホは集中して見ていませんか?

スマホは自分の好きなところを読んで興味がないところは読み飛ばしてると思いますが、

本だと前から順番に全て理解しながら読み進めなければいけない、と思い込んでいる人が多いのです。

 

それは学校教育の教科書とともに教えられた”洗脳”された読み方であって、

今のあなたに必要なのは「飛ばし&くり返し読み」です。

 

「集中読書術」の大まかな流れ

目次や見出しを活用しつつ、読みたいところ・読む気がするところを自由に飛ばし読みをしながら、本を行ったり来たりしてくり返し読む。

「集中読書術」を行う上でキーワードが2つあります。

ーウィルパワー(意志力)

ーワーキングメモリ

まず1つ目のキーワード、ウィルパワーに分野において、こんな研究成果があります。

「なにかにがんばると、次はがんばれなくなる」

「なにかを我慢すると、次は我慢できなくなる」

というものです。

つまりウィルパワーはできるだけムダ遣いしないことがポイントになります。

どうすればよいのでしょうか?

まず楽にページをめくること、がんばってわかろうとしないことが重要です。

具体的には本屋さんでブックカバーをかけてもらうのをやめ、本のカバー自体もはぎ取って破いてしまう。ハードカバーの場合はカッターで切り落としてしまう。

個人的には、本を大事にして自由に扱えないという人には向いてるかもしれないですが、そこまでするしないはあなたの判断です。

その本の装丁などの見た目がかっこよかったり、おしゃれだとテンションが上がるという人もいるからです(ぼくもちょっとそうです)。

ただハードカバーは非常に読みにくく、切り落としてしまうのはいい考えだと思います。

 

そして、好き・自発的な興味を活用します。好きな分野の本を読むときにはウィルパワーを浪費しないので、そのような分野だと理想です。

 

次に2つ目のキーワードのワーキングメモリとは情報・知識を一時的に脳に蓄えておく領域です。

2桁×2桁の計算を頭の中でやるときの途中経過を思い浮かべればわかりやすいと思います。

このワーキングメモリの浪費を防ぐこともポイントになるわけですが、どうすればよいのでしょう。

無理に新しい情報を詰め込まないことです。

タイトルや見出しを活用して飛ばし読みしながら、くり返し読む中でだんだん細かい領域に入っていく読み方はワーキングメモリの容量に余裕をもたせることができます。

 

「集中読書術」の具体的な進め方

ステップ1: すぐページをめくれる状態をつくる

カバーをはずしたり、なるべくウィルパワーを使わないで読書に入ることが理想です。

ステップ2: 目次を読む

まず目次を読んで、「この本の全体構造はこうなっているんだ〜」というぐらい把握する。目次を5〜10回転ほどくり返し読む。

知らない言葉・抽象的な言葉に「ウッ」となることもあるかもしれないですが、止まらないことが大事です。

ステップ3: まえがき&あとがきを読む

本の全体構造がコンパクトにまとまってるまえがきと、著者の言いたいことの核心があるあとがきを先に読む。

ステップ4: 読みたいなあと思ったところの見出しをざっと眺める

これを何回かくり返しますが、まだ本文には入りません。

ステップ5: 本文に入る

飛ばし読みしながら、止まらないで読むことがポイントです。

興味がなくなったり、集中が途切れたら止まらずにステップ2〜4に戻ります。

内容がわからないときはそこで無理にわかろうとしないで飛ばします。あとで理解を助ける内容がある可能性は十分ありますし、何回もくり返し読みするなかでわかってくることもあります。

読むスピードを落としたり、狭い範囲をくり返し読んでも集中が途切れるだけなのです。

また書き込みをしていくことで読書の助けになります。

目次や見出しは本という「情報の海」の中にある「足場」のようなものですが、

自分で書き込みをすることでさらなる「足場」を増やします。

ステップ6: 止まらずに読み続ける

いったん止まるとまた読み始めるのにエネルギーを使います。

この「集中読書術」を実践し始めると、あまりの濃密さに読み終わってからどっと疲れるかもしれませんが、それはあなたがこれまでどれだけ脳を休めていたかの証拠です。

 

頭の回転を速め、アウトプットを高める

「集中読書術」は最高の脳トレになります。

頭の回転が速いとはどういうことだと思いますか?

宇都出さんはこのように定義します。

 

1. 全体と部分、抽象と具体の行き来が速い

2. 記憶から必要な知識・情報を思い出すのが速い

3. 異質な知識・情報同士の結びつけが速い

たしかに会議やディスカッションで問題の本質をつかむのが速かったり、関連する情報を引っ張りだしたり、他の事象や案件と共通点や相違点を見つけ出すのが速いような人は「頭の回転が速いなあ」と思ってしまいます。

 

では「集中読書術」でこのようなアウトプットはどう関連するのでしょうか。

 

まず1番目の全体と部分、抽象と具体の行き来が速い、に関しては目次・見出しと本文の往復をすることで鍛えることができます。

 

2番目の記憶から必要な知識・情報を思い出すのが速い、はとにかくくり返し読むことが大事です。これも目次を活用し、目次を見てその内容を思い出すことがトレーニングになります。ここでは思い出すスピードを意識することもポイントです。

 

最後の異質な知識・情報同士の結びつけが速い、に必要な読書時の姿勢は「わかったつもり」にならないということです。

普通に読書をしていると、なにか新しいことにぶつかると自分の知っている知識や枠に紐付けようとします。

新しいアイデアとは既存のものの新しい組み合わせであるとよく言われますが、

このような読み方では新しい組み合わせを発見することは難しくなってしまいます。

なので「無知の姿勢」、「わからない」立場をとるというのが重要です。

また読む分野を意識的に広げたり、異質な分野の本を数冊同時並行で読んで、お互いの共通点をみつけるなどのトレーニング方法もあります。本の内容を思い出しながら、抽象度を上げて構造や関係性を見ていくというこの方法は、1番目と2番目の要素のベースでもあり、お互いの相乗効果も得られます。この3つの「頭の回転が速い」要素は密接に関係していることがわかると思います。

 

これからはアウトプット力がますます問われる時代です。

プレゼンテーションやメールを始め、SNSとやブログでの発信も当たり前になってきたこの時代で、重要なことはそれらのコンテンツ(中身)です。テクニックではなくコンテンツが人との差別化を図ります。

読書の最大の目的はこのアウトプットまで持っていくことですが、アウトプット力を上げるためにはインプット力を上げる必要があると理解していれば、読書はより有益なものになるでしょう。

この「集中読書術」でインプットをしていけば、アウトプット力の向上にもつながるということがわかっていただけると思います。

 

まとめ

ー目次は最も大事な部分、何度も戻って読む

ー興味のある部分から始める

ー「わからない」で立ち止まらない

ーアウトプットにつなげる

 

最後に

前回紹介した佐藤優さんも言っていたことですが、やはり知識を定着させるにはくり返し読むことがキーポイントとなります。

ただこの宇都出さんの「集中読書術」の大きなところ(目次)から細かいところ(本文)に入っていくという読み方はスピーディに理解を深めるのに助けとなりと感じました。

読書のノウハウも興味深いものでしたが、アウトプットにまで言及する内容はとても役に立ちました。

上記に紹介した以外にも有益な情報も多いので、

「集中読書術」に興味を持った方はぜひ読んでみてはいかがでしょう。

 

 

 

それではまた来週からも楽しくいきましょう!